債券相場は上昇。欧州の政治リスクなどを背景に米長期金利の低下やドル安・円高が一段と進行したことを受けて、買いが優勢となった。

  7日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比10銭高の149円65銭で取引を開始。午前10時すぎには一時149円91銭まで急伸する場面も見られた。市場では限月間取引絡みの買いが影響したとの指摘も聞かれた。午後にかけては伸び悩む展開となり、結局は11銭高の149円66銭で引けた。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッドは、「米国でも欧州でもリスクオフ的なムードになると、円が買われて債券相場が上昇してしまう地合いというのは変わっていない」と指摘。ただ、「日銀に対する疑心暗鬼がくすぶる中、金利を下げてくれるわけではないので、もう一段買っていく理由がない」と言う。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)低い0.095%で寄り付き、一時0.10%まで売られた後、0.095%に戻している。

  超長期債は安い。新発20年物の159回債利回りが一時0.5bp高い0.72%、新発30年物53回債利回りは横ばいの0.90%を付けた。新発40年物の9回債利回りは0.5bp高い1.06%で推移している。

  三井住友AMの深代氏は、「基本的に超長期は投資家の買える水準までゆっくり持っていきたいというのが日銀の本音だと思う」とし、「生保などが買えない水準に止めれば止めるほど不安定になる」と指摘。「今月はまだ入札が続き、あまり手を入れないと言っている超長期には警戒感が残る」としている。  

仏大統領選リスク

仏共和党候補のフィヨン元首相
仏共和党候補のフィヨン元首相
Photographer: Eric Feferberg/AFP via Getty Images

  米10年債の利回りはアジアの時間外取引で一段と低下。2.4%台を割り込んで1月23日以来の低水準を付けている。一方、東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円60銭までドル安・円高が進んだ。

  週末の日米首脳会談への警戒感に加え、フランス大統領選挙で最有力候補とみられていた共和党候補のフィヨン元首相がスキャンダルで窮地に立たされる中、極右政党である国民戦線(FN)のルペン党首が優勢になるとの懸念が広がった。

物価連動債入札

  財務省がこの日に実施した10年物物価連動債入札の結果は、最低落札価格が105円10銭と、市場予想105円30銭を下回った。応札倍率2.61倍と前回3.21倍から低下した。

  三井住友AMの深代氏は、「物価連動債に関しては需給で割り切りになっている」とし、「入札の結果で需要がないことの確認はされたが、相場全体が崩れることにはならない」と話した。

10年物価連動債入札の結果はこちらをご覧下さい。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE