7日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。為替市場で昨年11月以来の水準まで円高が進み、業績の先行き不透明感から自動車株が下げ、業績計画が市場予想に届かなかったトヨタ自動車は売られた。ドンキホーテホールディングスなど決算失望銘柄も安い。
  TOPIXの終値は前日比4.27ポイント(0.3%)安の1516.15、日経平均株価は65円93銭(0.3%)安の1万8910円78銭。

  明治安田アセットマネジメントの林秀執行役員は、「トランプ米大統領のけん制発言を背景に、日本銀行と市場との対話がうまくいっていないことも為替動向におびえる要因」との認識を示し、「足元は業績の上方修正があり得るが、このまま円高が進めば、業績が逆戻りしかねず、日本株を強く買える状況ではない」と話した。

ドルと円紙幣
ドルと円紙幣
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  この日のドル・円相場は、一時1ドル=111円60銭と昨年11月28日以来のドル安・円高水準に振れた。フランス大統領選で最有力候補とみられていた共和党候補のフィヨン元首相がスキャンダルで窮地に立たされ、極右政党の国民戦線のルペン党首が勝利するとの懸念が高まっている。6日の米10年債利回りは約2週ぶりの低水準となった。

  丸三証券の服部誠執行役員は、米大統領のドル高けん制発言や通商政策の不透明感が円高の根底にあり、「投機筋の円ショートはなお巻き戻し余地がある。トランプラリーの半値押しが1ドル=109円93銭で、107円までは順当な調整」と分析。日経平均については、トランプラリーの3分の1押しである1万8500円割れまでの調整はあり得る、と予想した。

  決算失望銘柄に対する売り圧力もきょうの相場の押し下げ要因だ。上方修正した2017年3月期の営業利益計画が市場予想に届かなかったトヨタ、17年12月期の営業利益計画は前期比5.6%減と予想を下回ったJT、上期営業利益は想定以下とゴールドマン・サックス証券が指摘したドンキホHが安い。下げを主導したトヨタ株について、丸三証の服部氏は「自動車業界は最も米国の通商政策の影響を受けやすい。米自動車販売がピークアウトする中、金利上昇も販売の足かせになる」とみている。

  ただ、朝方の売りが一巡した主要株価指数は徐々に下げ渋り、午後にTOPIXは一時プラス圏に浮上した。明治安田アセットの林氏は、「トランプ米大統領の政策が実行されれば、いずれはドル高になる上、世界経済のファンダメンタルズは堅調で、投資家の押し目買い意欲は強い」と言う。売買代金が少ないだけに、下値では日銀の指数連動型上場投資信託(ETF)買いへの期待も高まりやすかった。日米首脳会談を控えた様子見姿勢もあり、東証1部の売買代金は2兆611億円と6営業日ぶりの低水準だった。売買高は16億9448万株、上昇銘柄数は562、下落1291。

  東証1部33業種はその他製品や鉱業、輸送用機器、保険、小売、サービス、食料品など22業種が下落。鉱業は、前日のニューヨーク原油市況が1.5%安と反落したことが響いた。不動産やその他金融、電気・ガス、非鉄金属など11業種は上昇。不動産は、三菱地所と東京建物の決算評価が寄与した。売買代金上位では任天堂やデンソー、セガサミーホールディングスが安い半面、17年3月期の営業利益計画を上方修正したディスコは急騰。通期利益計画の上方修正と自社株買いを材料にSCREENホールディングスも高い。

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