欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円が上昇、対ドルで111円台-米国債利回りに連動

  6日のニューヨーク外国為替市場では、円が主要10通貨全てに対して上昇。ドルは対円で昨年11月29日以来の安値を付けた。カナダ・ドルやオーストラリア・ドルを中心に複数の通貨に対する円のショートポジション解消が進んだ。

  円は対ドルで上昇し、1ドル=112円の節目を突破した。ドルは主要10通貨の大半に対して値上がりした。年内2-3回の利上げが見込まれる状況と、ドルの強さに懸念を表明した新政権をてんびんにかけつつ、為替トレーダーらはポジションを調整しようとしている。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はこの日、一時の上げ幅を半分に縮めた。米10年債利回りがこの日の最低水準に再び下げたことが背景にある。トレーダーらが新たな手掛かりを探す中、この日のトレーディングの流れは不安定で、ドル・円相場は米国債利回りに連動した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対し前週末比0.8%安の1ドル=111円74銭。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。  

  ユーロは対ドルで0.3%下げて1ユーロ=1.0750ドル。

  この日はドルが他の主要通貨に対して上昇する中でも、円は対ドルで値上がりしていた。そうした中、1ドル=111円99銭を一瞬付けたが、112円割れの水準に設定されていたストップロスが発動されず、ドルは持ち直した。しかし、ドル買いは続かず、2度目の112円割れのあと、ストップロスが発動され、一気に111円63銭の安値を付けた。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は、大統領選でのトランプ氏勝利を受けて大きく上昇していたが、ここ6週間は週間ベースで続落している。一方、日本とユーロ圏では超金融緩和策に変化の兆しが見えず、政策面でのドルの優位性は変わっていない。  
原題:Dollar Pares Gain as Japanese Yen Surges to High Since November(抜粋)

◎米国株:小反落、トランプ政策に慎重な見方-エネルギー株安い

  6日の米株式相場は小反落。欧州市場での株安の流れを引き継ぎ、売りが優勢になった。S&P500種株価指数の11セクターのうち9セクターが下げた。トランプ政権が公約した成長政策の時期や規模を見極めたいとの思惑があり、金融市場全体で慎重な雰囲気が広がった。

  賃金の伸び悩みやまだら模様の小売企業決算を背景に、米個人消費の強さへの疑問が強まり、景気敏感株が下げ、S&P500種は最高値近辺から下落した。  

  S&P500種株価指数は前営業日比0.2%下落して2292.56で終了。ダウ工業株30種平均は19.04ドル(0.1%)安の20052.42ドルで終えた。

  ニューヨーク原油が1.5%下げたのを背景にエネルギー株は0.9%安と、セクターとしては下げが最もきつかった。資本財は上げ幅をほとんど失い、金融株は下げに転じた。

  S&P500種の変動率は1月7日以降、1%を超えていない。これは昨年9月以降で最長。

  4CAST-RGEのシニアエコノミスト、デービッド・スローン氏(ニューヨーク在勤)はリポートで、「米金融当局者は労働時間の強い伸びを、完全雇用に近づいており利上げは適切だとの見方を裏付けるものとみなすだろう」とした上で、「唯一気がかりなのは、1月の平均時給が減速したことであり、リフレ見通しにとって問題だ」と指摘した。

  トランプ政権からの発言に引き続き注目が集まっている。選挙直後は強気だったが、今ではトランプ大統領の公約が貿易戦争を引き起こすと警戒する者もいる。

  この日はS&P500種構成銘柄の中では21世紀フォックスなど9社が決算を発表。ブルームバーグがまとめたデータによれば、構成企業の半分以上が決算を発表し、そのうち4分の3で利益が予想を上回り、約半数で売り上げが予想を上回った。
原題:U.S. Stocks Drop as Slumping Oil Prices Weigh on Energy Shares(抜粋)
Treasuries Rise, U.S. Stocks Slip on Cautious Tone: Market Wrap(抜粋)

◎米国債:上昇、10年債利回り約2週ぶり低水準-仏大統領選リスク (1)

  6日の米国債は上昇。10年債利回りは約2週ぶり低水準に落ち込んだ。この日はフランス大統領選に伴うリスクを手掛かりにユーロ圏加盟国内で国債利回り差が拡大したほか、欧州株が下落した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 低下して2.408%。50日移動平均の2.445%を下回った。この日は一時6.1bp下げた。独10年債利回りは4.1bp低下して0.37%。仏10年債利回りは16カ月ぶりの高水準をつけた。フランス大統領選挙で、最有力候補とみられていた共和党候補のフィヨン元首相がスキャンダルで窮地に立たされる中、極右政党である国民戦線(FN)のルペン党首が優勢になるとの懸念が広がった。

  仏10年債利回りの上昇に伴い、米仏10年債利回り差は130bp未満と、昨年7月以来の最小に縮小した。一方、独仏債利回り差は一時77bpと、2012年11月以来の最大に拡大した。

  米5年債と30年債の利回り差は3日連続で拡大した。今週は米財務省による四半期定例入札が始まる。まず7日に3年債(240億ドル)の入札が行われ、8日に10年債(230億ドル)、9日に30年債(150億ドル)が予定されている。
原題:Treasuries Rise Following European Debt on French Election Risk(抜粋)

◎NY金:続伸、2カ月ぶり高値-トランプ政策への懸念強まる

  6日のニューヨーク金先物相場は続伸。トランプ米大統領の国内および外交政策が及ぼし得る影響が警戒された。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「米政府の政策はなおも不透明感を強めている」と指摘。「金のロングポジションが好ましい。近く1250ドルに達するだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前週末比0.9%高の1オンス=1232.10ドルで終了。終値では昨年11月10日以来の高値となった。

  銀先物は続伸し、終値では昨年11月10日以来の高値。プラチナ先物は終値で昨年9月以来の高値。パラジウムは1月24日以来の高値。
原題:Trump-Policy Concerns Send Gold Shooting to a Two-Month High(抜粋)

◎NY原油(6日):反落、ドル上昇を嫌気-米リグ稼働数の増加も圧迫

  6日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。ドル相場が上昇し、ドル建てで取引される商品の投資妙味が低下した。米国の石油リグ(掘削装置)稼働数が先週増加したことも、原油への向かい風を強めた。

  ESAIエナジー(マサチューセッツ州ウェイクフィールド)のマネジングディレクター、サラ・エマーソン氏は電話取材に対し、「在庫水準の高さが価格に下押し圧力をかけている」と指摘。「在庫が減少し始めるまで、2週間ほどはこうした状況が続きそうだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前営業日比82セント(1.52%)安い1バレル=53.01ドルで終了。1月18日以来の大幅安となった。ロンドンICEの北海ブレント4月限は1.09ドル(1.9%)下げて55.72ドル。
原題:Oil Declines as Dollar Advances, U.S. Shale Drilling Picks Up(抜粋)

◎欧州株:下落、フランスなどで政治リスク高まる-幅広い業種が下げる

  6日の欧州株式相場は下落。政治的なリスクへと市場の関心が移る中、国債やユーロなど域内の資産に対し警戒感が強まった。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.7%安の361.60で終了。19業種のうち18業種が値下がり。年初来上昇率はわずか0.05%と、米S&P500種株価指数の2.4%を大きく下回っている。フランスの極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首は先週末、大統領選で当選すればユーロ圏を離脱すると公約した。

  ユーロ圏の優良銘柄で構成されるユーロ・ストックス50指数は1.1%安。昨年12月上旬以降で初めて50日平均移動線を割り込んだ。

  銀行業界の不安定性のため欧州で最もリスクが高い株式市場の1つとみなされているイタリアでは、指標のFTSE・MIB指数が2.2%下落。フランスのCAC40指数は1%安と、1週間ぶりの大きな下げとなった。

  ストックス600の業種別では自動車株が1.4%安と、下げが目立った。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの株式ストラテジストらは欧州自動車業界の投資判断について、最近の株価上昇が行き過ぎで構造的な問題を抱えていることを理由に「アンダーウエート」に引き下げた。
原題:European Stocks Drop on France, Italy as Political Risks Sharpen(抜粋)

◎欧州債:フランス債下落、独債とのスプレッド拡大-政治リスクを警戒

  6日の欧州債市場ではフランスの国債が下落し、ドイツ国債に対する利回り格差(スプレッド)が拡大した。2017年に入ってからは政治リスクで通貨ではなく国債が売られている。

  フランス10年債のドイツ国債に対するスプレッドは拡大。極右政党である国民戦線(FN)のルペン党首が大統領選で当選するとの懸念が強まっていることが背景にある。イタリアでは銀行業界が危機寸前の状態で揺らいでいるほか、総選挙が実施される恐れから、同国債とドイツ国債のスプレッドはここ2年余りの最大に広がった。一方、ユーロは対ドルで下げたものの、年初来では1.9%上げている。

  ADMインベスター・サービシズ・インターナショナル(ロンドン)のストラテジスト、マーク・オストワルト氏は「国債動向の違いはユーロ圏の政治的な信用リスクの見直しを反映している」と指摘。「ドイツがユーロの非常に大きな部分を占めているほか、その他諸国が『安定』しているため、外国為替の分野で反応するのはどちらかと言えば難しい」とし、ユーロ圏の経常黒字については言及するまでもないと付け加えた。

  ロンドン時間午後4時22分現在、フランス10年債利回りは前週末比6.1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.14%。ドイツ国債とのスプレッドは77bpに拡大。年初は48bpだった。

  イタリア10年債利回りは12.4bp上げ2.39%。ドイツ国債とのスプレッドは201.8bpに広がった。ドイツ10年債利回りは4.1bp低下の0.37%。
原題:European Bonds, Not the Euro, Take the Biggest Political Hit (1)(抜粋)
Euro-Area Government Bonds End-of-Day Curves and Cross Spreads(抜粋)

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