米トランプ政権の経済政策の先行きに内外企業から懸念が高まる中、日本のメガバンクが対策に乗り出した。三井住友フィナンシャルグループは、政策がビジネスに与える影響を調査するため米国内に「トランプ政権政策調査チーム」を発足、社内外に情報発信を開始した。

  三井住友銀行国際統括部の毛利憲一郎・経営企画グループ長によると、1月にニューヨークの米州本部内に、マクロ経済、マーケット、企業調査、営業などの専門家6人で構成するチームを設置した。米国第一主義を掲げる政策について情報収集や分析を進め、グループの銀行や証券会社、取引先企業に役立ててもらう。

  米国では米ワシントン州シアトルの連邦地裁判事が3日、イスラム圏7カ国の市民の入国を制限する大統領令を一時差し止める判断を下すなどトランプ政権と司法の対立が発生。こうした中、日本航空や全日本空輸が7カ国の旅客に対する搭乗拒否を撤回するなど、内外の企業への影響が広がっている。

  同チームは取り組みの一環として、発足から3日までに6本のリポートを作成。「トランプ氏が掲げる政策とその実現可能性について」「トランプ大統領就任と日系企業への影響について」 などをテーマに営業店などが顧客ニーズに応じて配布した。

メキシコ 

  トランプ米大統領は中国や日本、メキシコとの貿易不均衡を指摘し、多国間貿易協定の見直しなどに動き出している。トヨタ自動車を名指しで批判、日本企業の進出が多いメキシコからの輸入に高関税をかける案なども示している。三井住友Fは16年にメキシコのファイナンス子会社を増資して資金給能力を高めたばかり。  

  三井住友銀の毛利グループ長は、メキシコでのビジネスについて「現地の日本企業のオポチュニティはまだ高く、しっかり対応していく」と述べ、引き続き取引先企業をサポートしていく方針を示した。

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