6日の東京株式相場は続伸。米国の金融規制緩和や雇用者数の増加が好感され、銀行など金融株が高く、輸送用機器や商社、海運株など景気敏感セクターの一角も堅調だった。三菱UFJフィナンシャル・グループやヤフーなど決算評価銘柄も買われた。

  TOPIXの終値は前週末比5.43ポイント(0.4%)高の1520.42、日経平均株価は58円51銭(0.3%)高の1万8976円71銭。

  アライアンス・バーンスタインの村上尚己マーケット・ストラテジストは、「米雇用の伸び自体は極めて順調。賃金の伸びは鈍いものの、経済指標は総じて改善が続いている」と評価。大きな流れとしてのドル高という方向性は変わらず、「景気回復による企業業績も改善が続いており、日本株が割高とは思えない」と話した。

東証内
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  トランプ米大統領は3日、金融危機後に設けられた規制を巻き戻すための2つの大統領令に署名した。退職者を高い金融手数料から守るためのルールと、銀行の自己取引を禁じる規制が含まれる。

  また、米労働省が同日発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比22万7000人増え、増加幅はここ4カ月で最大だった。前月は15万7000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増。一方、平均時給は前年同月比で2.5%増(市場予想2.7%増)と、昨年8月以来で最も小幅な伸びにとどまった。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「中小企業への融資増加やよりリスクを取れるようにする米国の規制緩和は、商業銀行や投資銀行にとってプラス」とみる。その上で、日本の金融株は昨年12月からの日柄調整と値幅調整が進行していただけに、「バリュエーションの割安さも加わり、調整が完了する可能性がある」と言う。

  個別の好決算発表企業も株価指数を押し上げた。2016年10ー12月期純利益が前年同期比17%増の2964億円と市場予想2352億円を上回った三菱UFJフィナンシャル・グループ、17年3月期の営業利益予想を上方修正したホンダが上昇。両銘柄はTOPIXの上昇寄与度で1、2位だった。10ー12月期決算が予想以上と野村証券が評価したヤフーは大幅高。

  もっとも、週明けの主要株価指数は朝方の買い一巡後に伸び悩み。一時157円高まであった日経平均は午後の取引で一時マイナス圏に転じた。きょうの為替市場ではドル・円が一時1ドル=112円20銭台となるなど、3日の日本株終了時点113円2銭に対し終始ドル安・円高水準で推移した。米雇用統計で賃金の伸びが市場予想に届かず、早期の利上げ観測が後退し、この日の時間外取引でも米10年債利回りは低下傾向となった。

  カブドットコム証券の河合達憲マーケットストラテジストは、「米雇用統計を好感して始まったが、その後は為替によって下へ引きずられた」と指摘。日本を為替操作国と主張しているトランプ米大統領との日米首脳会談を今週に控え、「為替がドルの下値を探る状況で日本株は上値を追えない」と話していた。

  東証1部33業種は水産・農林や金属製品、銀行、情報・通信、海運、ガラス・土石製品など24業種が上昇。その他製品や繊維、食料品、陸運など9業種は下落。東証1部の売買高は17億9766万株、売買代金は2兆1808億円。値上がり銘柄数は1132、値下がりは728。

  売買代金上位では、17年3月期の営業利益計画を増額したイビデンが急騰。第3四半期に営業増益を達成したLIXILグループも高い。半面、4ー12月期営業利益が前年同期比15%減だったシスメックス、第3四半期営業益が市場予想を下回ったヤマハは安い。午前に発表した9カ月営業利益が2割を超す減益の帝人も売られた。

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