米労働省が発表した1月の雇用統計によると、雇用者の増加幅はここ4カ月で最大だった。一方、失業率は上昇、賃金の伸びが市場予想を下回り、労働市場にはスラック(たるみ)が残っていることが示唆された。

  1月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比22万7000人増加。前月は15万7000人の増加だった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人の増加。

  家計調査に基づく失業率は4.8%に上昇した。これで2カ月連続上昇し、11月の4.6%を0.2ポイント上回った。

  平均時給は前年同月比で2.5%増(市場予想2.7%増)と、昨年8月以来で最も小幅な伸びにとどまった。前月比は0.1%増で、12月の0.2%増から伸びが鈍化した。週平均労働時間は34.4時間で前月から変わらず。

  今回発表分はオバマ政権時代で最後の雇用統計となる。1月は雇用が着実に拡大したものの、賃金が十分に増加したとは言い難い。アナリストらは経済が完全雇用を達成しつつある中で企業が新規採用を減速させると見込んでいるが、トランプ米大統領は労働市場に労働者を呼び戻し、減税やインフラ投資、規制緩和で賃金をさらに押し上げると約束している。

  アメリプライズ・ファイナンシャル(デトロイト)のシニアエコノ ミスト、ラッセル・プライス氏は「労働市場には失業率が示す以上のスラックが見られる。しかしスラック解消は引き続き進んでいる」と述べ、「それに伴い、賃金・給与の伸びもさらに弾みが付くだろう」と続けた。

  1月は建設、小売り、金融、専門サービスで雇用が堅調に伸びた。特に建設では3万6000人増と、昨年3月以降で最大の伸びだった。製造業は5000人増と、前月の1万1000人増から伸びは減速した。民間部門の雇用は23万7000人増と、前月の16万5000人増から加速した。  

  一方、政府職員は1万人減、このうち州・地方行政機関の雇用が1万4000人減少したのに対して連邦政府職員は4000人増加した。

  1月の労働参加率は62.9%と、前月の62.7%から上昇し4カ月ぶり高水準となった。正社員を希望しながらもパートタイムで働く労働者は584万人。フルタイムでの職を望みながらもパートタイム就労を余儀なくされている労働者や職探しをあきらめた人などを含む広義の失業率は9.4%と、前月の9.2%から上昇した。

  この日発表された年次改定によると、2016年の非農業部門雇用者数は224万人増と、従来数値の216万人増から上方修正された。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:Payrolls in U.S. Increase 227,000 While Wage Growth Weakens (1)(抜粋)

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