日本国債10年物金利が、マイナス金利導入以来1年ぶりに一時0.15%まで上昇した。市場が3日朝に実施した国債の買い入れが不十分だとみなしたことが背景にあるとみられ、金利操作目標の概ね0%程度からかい離した。ブルームバーグ・インテリジェンスでは、これが金融政策変更や日本銀行がイールドカーブのコントロールを失ったことを意味するわけではないと評価するが、市場との対話をどうするかは今後の課題だろう。

  • 日銀は イールドカーブのコントロールを失っていない。日本の物価上昇や経済見通しのパスに影響を与えない限り、長期金利のある程度の変動は許していると評価すべきだ。
  • 政治的な懸念も日銀があえて金利上昇を抑え込みにいかなかった要因かもしれない。
  • トランプ米大統領は、日本が円を減価するためにマネー市場で操作を行っていると批判している。安倍晋三首相とトランプ氏の会談を控え、目立った動きをすればトランプ氏に為替を円高に誘導する口実を与えかねない。これは日銀としても避けたい状況だろう。
  • もし、この見立てが正しいのであれば、日銀の市場とのミスコミュニケーションが問題となってくる。
  • 9月の長短金利操作政策の導入後、日銀は指し値オペなど、国債市場の金利変動に呼応して何回か強いメッセージを送っている。それが、長期金利が目標の0%から0.1ポイント以上乖離(かいり)させないという印象を与えている可能性がある。
  • ただ、昼すぎに指値オペを行ったことで、日銀は金利の手綱は失っていないものの、日々のオペレーションでの試行錯誤が続いていることが示唆される。

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