テクノロジー業界で財を成し、トランプ米大統領のアドバイザーを務めるピーター・ティール氏が2011年にニュージーランド(NZ)国籍を取得したことが分かり、同国で論争が起きている。同氏はNZを4回訪れただけで市民権を得た。

  NZ政府は1日遅くに開示した公文書で、ティール氏にはNZに住む意思がなく、国籍取得の標準的基準を満たしていなかったものの、起業家としてのスキルと慈善活動がNZに有益であるとの理由で申請を受理したと説明した。

  ティール氏は米ペイパル・ホールディングス共同創業者で、ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば保有する純資産は32億米ドル(約3600億円)。NZの会計ソフト会社ゼロに投資しているほか、クライストチャーチで起きた地震の救援金として100万NZドル(約8200万円)を寄付。地元メディアによると、同国で数百万ドル規模の不動産を複数購入した。

  超富裕層にとってNZは、世界的な政治の不透明感やテロの脅威からの避難先として望ましい場所となっている。NZの野党はこの状況について、政府が市民権を金持ち外国人が買える資産に変えてしまったと非難。イングリッシュ首相はこれを否定している。

  ゼロ創業者のロッド・ドゥルーリー氏は、資金やコネクションなど富裕層がもたらす恩恵を指摘し、NZがこうした人たちを呼び込むべきだと主張。同国オークションサイト運営会社トレードミーの創業者サム・モーガン氏も2日、海外の投資や人材ネットワークに門戸を開くことには大きな価値があると強調した。

原題:Billionaire Peter Thiel Sparks New Zealand Passport-for-Sale Row(抜粋)

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