欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが下げ渋り、雇用統計控えてリスク選好が低調

  2日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円などで下げ渋る展開。3日発表の1月の雇用統計を前に、国債利回りと連動する動きが続いた。「トランプ・リフレ」トレードは失速、もしくは収束したようで、市場は新たな材料を探している。

  今週はトランプ大統領と側近の発言を受けてドルの地合いが弱まっており、トレーダーは次のポジション形成に向けて決定的な材料を模索している。大統領と側近はドルが過大評価されているとの認識を示した。財務長官に指名されたムニューチン氏はまだ議会で承認されておらず、為替政策について話す中心人物がいないことから、トランプ政権がドル安を目指しているのか、それとも政権初期の失言なのかトレーダーや投資家は判断しかねている。  

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.4%安い1ドル=112円80銭。対ユーロでは0.1%上げて1ユーロ=1.0759ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下の1232.54。

  ロンドンのトレーダーによれば、はっきりした方向感がない中、商いは低調だったが、投機筋やモデル系ファンドはドルを売り持ちにしている。雇用統計が強い内容となれば、ドルの強気なセンチメントが復活する可能性があるが、弱い内容になれば、ドルは短期的に軟調な状況が続くとの見方が強まりそうだ。

  ドルが数週間前に付けた割安な水準に近づいているものの、政治よりも経済のファンダメンタルズに注目する長期的な観点の投資家は大規模なドル買いに動いていない。

  非農業部門雇用者数は17万5000人増が予想されている。ADPリサーチ・インスティテュートが1日発表した1月の米民間雇用者数は24万6000人増だった。最近は両指標の相関関係が強まっており、雇用統計の上振れを示唆している可能性がある。
原題:Dollar Pares Drop, Risk Appetite Subdued Ahead of Jobs Data(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、金融株は下げ公益株やエネルギー株は高い

  2日の米国株は企業決算や経済統計を手がかりにもみ合う展開の後、ほぼ変わらずで終えた。

  S&P500種株価指数は1.30ポイント(0.1%未満)上げて2280.85。ダウ工業株30種平均は6.03ドル(0.1%未満)下げて19884.91ドルだった。投資家は3日発表の米雇用統計に注目しながら、ホワイトハウスから経済支援政策についてサインが出るのを待っている。

  S&P500種セクター別指数では金融株が下落。このうち銀行銘柄は特に売られ、5日間のうち4日で下げた。金融株は週間ベースでは1.8%安となっている。一方、公益事業株と生活必需品は上昇。エネルギー株も高い。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は0.5%上昇。今週3日目の上昇となった。

  S&P500種は1月25日に終値ベースの最高値を記録して以来、騰勢を失っている。クレディ・スイスのストラテジストは2日発表したリポートで、バリュエーションは「明らかに割高」だと指摘した。

  フェイスブックは一時の上げを消して1.8%安。前日発表した10-12月(第4四半期)決算は予想を上回る増収だった。

  S&P500種採用企業のうち四半期決算を既に発表したのは半分程度。ブルームバーグのデータによると、このうち74%で利益が市場予想を上回り、約半数で売上高が市場予想を上回った。 
原題:U.S. Stocks Little Changed as Utility Gains Offset Phone Shares(抜粋) 

◎米国債:ほぼ変わらず、一時の上げ消す-アップル起債計画に反応

  2日の米国債相場はほぼ変わらず。一時上昇していたが、アップルによる30年債を含む起債計画を手掛かりに、上げを失った。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上昇の2.474%。朝方には英10年債利回りが大きく下げ、10年債利回りも同時に低下し、この日の最低水準を付けていた。

  規制当局への届け出によれば、アップルは最大6つの異なる年限での9本立ての起債を実施する計画。最も長いものは30年債となる可能性がある。

  30年債利回りは3.6bpの下げを消し、5年債と30年債の利回り格差は昨年12月半ば以降で初めて116bpを超えた。

  この日はアップルやジョンソン・コントロールズなどが起債を発表。今週は、マイクロソフトやAT&Tも大型起債を明らかにした。

  朝方発表された経済指標を見ると、先週の新規失業保険申請件数は24万6000件と、市場予想(25万件)を下回った。また第4四半期の非農業部門労働生産性(速報値)は前期比年率1.3%上昇(市場予想1%上昇)。単位労働コストは同1.7%上昇(市場予想1.9%上昇)だった。
原題:Treasuries Erase Gains as Apple Joins 30-Year Issuance Parade(抜粋)
原題:Apple Plans First Bond Sale Since July to Add to War Chest (1)(抜粋) 

◎NY金:上昇、FOMCが次回利上げの手掛かり示さず

  2日のニューヨーク金先物相場は上昇。トランプ政権に変わったことで先行き不透明感が広がる米国では前日、連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を据え置き、次回利上げのタイミングに関して手掛かりをほとんど与えなかった。

  ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレクター、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「米利上げへの差し迫った不安はまったくない。金上昇に青信号がともされた」と指摘。「ドルの軟化と、米利上げ懸念の不在、市場での若干高いインフレの数字は全て貴金属を支える」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.9%高の1オンス=1219.40ドルで終了。一時は1227.50ドルと、中心限月としては昨年11月17日以来の高値をつけた。
原題:Gold Bulls Emboldened as Fed Grapples With Trump Uncertainty(抜粋)

◎NY原油:1カ月ぶり高値から反落、減産まだ不十分との見方

  2日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。弾道ミサイル発射実験を実施したイランに対し、トランプ米大統領が「正式な通告」措置を取ったと述べたことから、原油は一時、1カ月ぶりの高値に上昇していた。石油輸出国機構(OPEC)の1月減産がブルームバーグの調査で明らかになったものの、減産合意の対象外とされたナイジェリアとリビア、イランでは生産が増加した。

  シティ・フューチャーズ・パースペクティブのエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は電話取材に対し、「多数の流動的な材料を評価しようとしているところだ」と話す。「OPECの生産統計がどれほど順調な減産履行を示すのか見極めたい。生産の全体的な数字以外にも目を配る必要がある」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比34セント(0.63%)安い1バレル=53.54ドルで終了。一時は上昇し、取引中ベースでは1月3日以来の高値となる54.34ドルに達した。ロンドンICEの北海ブレント4月限は24セント下げて56.56ドル。
原題:Oil Retreats From One-Month High as OPEC Seen Having to Cut More(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、下落-企業の健全性めぐる懸念が強まる

  2日の欧州株式相場はここ5日間で4回目の下げとなった。予想を下回る企業決算が相次いだほか業績見通しもさえず、企業の健全性の先行きが懸念された。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.3%安の361.95で終了。デンマークの製薬会社ノボ・ノルディスクは7.3%下落。同社は2017年売上高見通しを下方修正した。ドイツの自動車メーカー、ダイムラーは2.7%値下がり。今年は「若干」の増益にとどまるとの見通しを示した。ドイツ銀行は5.2%安の大幅安。16年10-12月(第4四半期)の債券トレーディング収入がアナリスト予想に届かなかった。

  スウェーデンの電子機器メーカー、フィンガープリント・カーズは7%強下げた。10-12月利益が予想を下回ったことが嫌気された。

  一方、日用品メーカーの英レキット・ベンキーザー・グループが4.1%上昇。粉ミルクメーカーの米ミード・ジョンソン・ニュートリションを約167億ドル(約1兆8800億円)で買収するため交渉していることを明らかにしたことが手掛かり。

  クレディ・スイス・グループの株式ストラテジストらはリポートで、とりわけ景気敏感株などが最近上昇したことを受け、株式市場に油断のある兆候が高まっていると指摘した。
原題:European Stocks Slide as Deutsche Bank, Daimler Drop on Earnings(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-フランスとスペイン債買われる、入札消化で

  2日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。ドイツ国債が上げたほか、入札を乗り切ったスペインとフランスの国債も買われた。

  ロンドン時間午後4時12分現在、ドイツ10年債利回りは4.2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.43%。
  
  仏10年債利回りは4.1bp下げ1.05%、同年限のスペイン国債利回りは3.7bp低下し1.64%となった。
原題:Spanish, French Bonds Bounce After Supply Easily Absorbed(抜粋)
Euro-Area Government Bonds End-of-Day Curves and Cross Spreads(抜粋)

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