債券相場は下落。長期金利は0.115%と約1年ぶりの高水準まで達した。日本銀行の国債買い入れ運営に不透明感が根強い中、この日実施の10年利付国債入札で最低落札価格が予想を下回る結果となったことを受けて売りが優勢となった。

  2日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.09%で寄り付き、午前は同水準で推移した。入札結果を受けて、一時は2.5ベーシスポイント(bp)高の0.115%と、昨年1月29日以来の水準まで上昇した。

  超長期債も安い。20年物の159回債利回りは一時0.695%、30年物53回債利回りは0.86%と、ともに新発債としては昨年2月以来の水準まで売られた。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「10年債は日銀のグリップが効いているという見方が多い」とし、「その10年で入札がそこまで強くなかったということだったので、ほかの年限に対しても心理的に重しになる」と指摘。「日銀は後手に回っている感じがあり、マーケットとも息が合っていない」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比5銭高の149円82銭で取引を開始。149円85銭まで上昇した後は、伸び悩む展開となり、149円56銭まで下落。結局は9銭安の149円68銭で引けた。

10年債入札

  財務省がこの日実施した10年利付国債の価格競争入札の結果は、最低落札価格が100円07銭と、市場予想100円09銭を下回った。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は5銭と前回の3銭から拡大。一方、投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.62倍と、前回3.59倍から上昇した。

過去の10年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  日銀は1月31日に発表した当面の長期国債買い入れ運営方針で、2月の買い入れについて、オファー回数などは前回1月から据え置いた。ただ、残存期間「5年超10年以下」については1月の最終回のオファー金額は4500億円だったが、2月の初回は1月初回と同じ4100億円程度に戻した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「日銀が本当にイールドカーブコントロールを維持するのか自信が持てない」とし、「明日のオペを含めてどのような対応をしてくるか見極める時だ」と話した。

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