米連邦公開市場委員会(FOMC)は1月31日と2月1日に定例会合を開き、政策金利を0.5-0.75%のレンジで維持する一方、ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利以降、個人および企業の信頼感が強まっていることを認めた。

  これについて市場関係者は以下のようにコメントした。

◎FOMC声明はサプライズなし、利上げ急いでないと示す-FTN
  「サプライズに欠ける」FOMC声明は政策当局が追加利上げを急いでいないことを示しており、当局の最優先課題は見通しの正当性を示すことではなく「政策を正しくする」ことだと、FTNファイナンシャルのエコノミスト、クリス・ロー氏がリポートで指摘した。
  年内3回の利上げ見通しを裏付ける必要があったとすれば3月利上げは理にかなう。
  しかしデータはまだ、追加利上げや次回会合に関する強いシグナルを送ることをいずれも支持していない。

◎3月の米利上げ、十分なサプライズあれば依然可能性ある-JPM
  1日公表されたFOMC声明は利上げの緊急性がないことを反映しているものの、「向こう6週間に景気で十分に上向きのサプライズがあれば、3月の行動に現実味が出てくる可能性がある」と、JPモルガン・チェースのエコノミスト、マイケル・フェロリ氏がリポートで指摘した。
  声明で「目立った」変更は、消費者・企業心理の指標の改善に言及した部分だけだ。
  JPモルガンは引き続き次回利上げを6月と予想。

◎FRBはヘッドライトを照らされ動けなくなったシカのよう-三菱東京
  「ドナルド・トランプ氏のワシントン入りで世界はひっくり返り、米連邦準備制度理事会(FRB)は何もせず」と三菱東京UFJ銀行のエコノミスト、クリス・ラプキー氏が1日のリポートで指摘した。
  トランプ政権に照準を定められた米金融当局者は、「ヘッドライトを照らされ、そうこうするうちに身動きを取れなくなったおびえるシカのように見える」。
  現在の経済状況では金利は低過ぎる。拡大局面は7月に9年目に入り、景気サイクルがほぼ終了しつつあるにもかかわらず、金融当局の政策は「辛うじて最初の一歩を踏み出した程度だ」。

◎FOMCは急がず、議事録の方がより重要-ルネサンス・マクロ
  1日発表のFOMC声明は今年のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の見通しに関する「誰の傾向も変更させる可能性は低く」、議事録の方が「より重要だ」とルネサンス・マクロのエコノミスト、ニール・ダッタ氏がリポートで指摘した。
  FOMCは消費者・企業心理を示す指標の改善を認め、景気認識を若干上方修正した。
  FOMCはインフレ率が2%に向かいつつあるとの「自信をやや強めた」。
  3週間後に公表される議事録では、「しっかりと軌道に乗る」という表現の意味についてガイダンスが示されるかもしれないだろう。
  声明では、FF金利正常化が「しっかりと軌道に乗る」まで保有証券の償還資金を再投資する現行方針を維持すると記載。

◎FOMCは一層の経済データや財政政策の明瞭さを待つ見通し-BNY
  市場は当局のもっとタカ派寄りの姿勢に備えていたとみられるにもかかわらず、「FOMCは再び最も慎重な路線を選び、ひどく中立的な声明を示した」とバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のストラテジスト、マービン・ロー氏がリポートで指摘した。
  労働市場は一層力強さを増す見込みという表現は、雇用増加の余地が依然としてあり、まだ完全雇用ではないことを示唆。
  FOMCは経済に関するさらなるデータと財政プランを待った上で、次の利上げをより明確に示唆する公算が大きい。
  次回利上げの最も可能性の高い時期は6月との見方を維持。3月のFOMCでより積極的なシグナルも。

◎FOMC声明は近く利上げする緊急性を示唆せず-シュワブ
  FOMC声明は文言の修正が微調整にとどまり「退屈で眠気を誘う内容」で、3月利上げのメッセージを送る緊急性は見当たらないことを示しているとシュワブ・センター・フォー・ファイナンシャル・リサーチのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏が電話インタビューで述べた。
  FOMCは来月利上げする意向だったのなら、意思伝達を試みただろう。
  FOMCは経済にかなりの自信を表明した。データのさらなる裏付けやトランプ大統領の政策が一層明確になるのを待っている可能性。
  イエレンFRB議長の2月15日の議会証言の方が投資家にはより興味深いだろう。
  今年の利上げは3回あるかもしれないが、2回の公算の方が大きい。最初の利上げの可能性が最も高いのは6月で、10年債利回りは年末までに2.75-3%に向かう見通し。

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