米連邦公開市場委員会(FOMC)は1月31日と2月1日に定例会合を開き、政策金利を0.5-0.75%のレンジで維持する一方、ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利以降、個人および企業の信頼感が強まっていることを認めた。

  声明は「消費者と企業のセンチメントを示す指標は最近改善された」と指摘。緩やかな経済成長見通しを維持しながらも、労働市場は「やや一層力強さを増した」とし、インフレ率は中期的に2%に上昇していくとの見通しを示した。

  新政権をめぐり不透明感が強まっており、金融当局は追加利上げの時期に関してほとんど示唆しなかった。12月の会合では2017年に利上げが3回実施されるとの見通しを示したが、トランプ大統領や議会共和党が打ち出す減税や歳出、規制緩和の規模をめぐり、FOMCメンバー内で見方が分かれている。

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロバート・ペルリ氏は「声明には当局者の予測が大きく変わったと考えるに至るような文言は全くない。当局者が12月の想定と違うことを実施しようと考えているかどうか、疑問の余地はないと思う」と語った。
  
  FOMCは緩やかな利上げを想定していることをあらためて示した。声明は「雇用の伸びは引き続き堅調で、失業率は最近の低水準付近を維持した」とした。12月の声明では「失業率は低下した」と記されていた。

  今回の声明は「インフレ率はここ数四半期に上昇したが、なお委員会の中長期的な目標である2%を下回っている」と指摘。「市場に基づくインフレ調整指標は低い水準が続いている」とした。前回声明では「市場に基づくインフレ調整指標はかなり上昇したが、それでもなお低い水準にある」と書かれていた。

  個人消費については「引き続き緩やかに伸びた」とされ、企業の設備投資は「軟調な状態が続いた」と記述。前回声明とほぼ同じ内容だった。

  消費者や企業を対象にした調査では11月のトランプ氏勝利以降、経済に対する楽観が強まった。1月のミシガン大学消費者マインド指数は13年ぶり高水準となった。全米自営業連盟(NFIB)が発表した12月の中小企業楽観指数は1980年以降で最も大きく上昇した。
  
  政策金利の据え置きは全会一致の決定で、投資家の間では広く予想されていた。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の会合後の記者会見はなく、14、15両日に議会で行う半期に一度の証言で今回の決定について説明する。次回のFOMC会合は3月14-15日。

  フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によると、今回の声明が発表される前、今年最初の利上げが3月会合で実施される確率は約38%だった。それに続く5月初めの会合での利上げ確率は52%、6月半ばの会合での確率は75%となっていた。

  FOMCはFF金利の水準の「正常化がしっかりと軌道に乗るまで」、保有債券の元本を再投資する方針を維持した。当局のバランスシートは現在、約4兆5000億ドル。

  今年最初のFOMC会合にあたり、輪番制の地区連銀総裁の投票メンバーが変更された。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁、ダラス連銀のカプラン総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁の3人は就任して初めて議決権を得た。今年はシカゴ連銀のエバンス総裁も議決権を有する。

  

原題:Fed Nods to Improved Sentiment While Leaving Rates Unchanged (1)(抜粋)

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