欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドルは小じっかり、FOMCで利上げ見通し変わらず

  1日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は次回利上げ時期をめぐる市場の観測に変化を与えず、発表の前後でドルの水準は大きく変わらなかった。

  経済統計を受けて成長加速への楽観が高まったのを背景に、ドルは朝方の取引で上昇。FOMCの金利据え置き発表を受けて、一時は上げを消す場面もあった。

  ニューヨーク時間午後5時過ぎのドルは対円で前日比0.4%高い1ドル=113円25銭。ユーロは対ドルで0.3%下げて1ユーロ=1.0769ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらずの1234.63。

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、1月の米民間部門の雇用者数は24万6000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は16万8000人増だった。米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数は56と、前月の54.5から上昇し、2014年11月以来の高水準となった。

  FOMCは政策金利を0.5-0.75%のレンジで維持する一方、ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利以降、個人および企業の信頼感が強まっていることを認めた。新政権をめぐり不透明感が強まっており、金融当局は追加利上げの時期に関してほとんど示唆しなかった。12月の会合では2017年に利上げが3回実施されるとの見通しを示したが、トランプ大統領や議会共和党が打ち出す減税や歳出、規制緩和の規模をめぐり、FOMCメンバー内で見方が分かれている。

  ジャナス・キャピタルのビル・グロース氏はFOMC声明の発表後にブルームバーグTVとのインタビューで、米国経済はそのシステムを前進させるために財政刺激策と弱いドルを必要としていると述べた。グロース氏は「ドルは懸念事項であり、世界と米国の成長にとって脅威だ」と指摘し、メキシコ・ペソは著しく過小評価されていると述べた。
原題:Dollar, Stocks Little Changed on Mixed Fed Signal: Markets Wrap(抜粋)
Gross: A Strong Dollar Is a Threat to Global, U.S. Growth

◎米国株:ほぼ変わらず、公益事業やエネルギー株は下落

  1日の米国株式相場はもみ合った後、ほぼ変わらずで終えた。朝方発表された1月の米民間雇用者数は昨年6月以来の大幅な伸びとなった。また米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置いた。

  S&P500種株価指数は0.1%未満上昇して2279.55、5日ぶりの上昇となった。ダウ工業株30種平均は26.85ドル上昇して19890.94ドル。ナスダック総合指数は0.5%上昇した。

  S&P500種セクター別11指数のうち公益事業株やエネルギー株が下げた。公益事業株は1.7%下落、エネルギー株は0.8%値下がりした。ドミニオン・リソーシズは5.8%下落、同社が「厳しい一年になる」との見方を示したことが嫌気された。

  テクノロジーとヘルスケアは上昇。四半期決算が好感されたアップルは6.1%高。フェイスブックも高い。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は2%低下。1月30日には12%急伸した。

  FOMCは1月31日と2月1日に定例会合を開き、政策金利を0.5-0.75%のレンジで維持する一方、ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利以降、個人および企業の信頼感が強まっていることを認めた。

  S&P500種採用企業のうち四半期決算を既に発表したのは3分の1以上。ブルームバーグのデータによると、このうち4分の3で利益が市場予想を上回り、約半数で売上高が市場予想を上回った。
原題:U.S. Stocks End Little Changed as Utility, Energy Shares Decline(抜粋)

◎米国債:下げ縮める-FOMC声明が予想よりハト派寄りの内容

  1日の米国債相場は下落。ただ午後に入り下げを縮める展開となった。連邦公開市場委員会(FOMC)の声明が一部トレーダーの予想よりハト派寄りの内容だったことが背景にある。2年債利回りは年初来高水準から離れた。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.47%。2年債利回りは1bp未満上昇の1.212%。午前中は米国の雇用や製造業の指標が予想より力強い内容だったことを受けて、幅広い年限で一時5-7bp上昇していた。FOMC声明は、消費者と企業のセンチメント改善に触れる一方で、市場における年内2度の利上げ予測を変えるものではなく、2ー5年債を中心に利回りは上げを縮めた。

  シティグループの米金利グループのストラテジスト、ウィリアム・オドネル氏は「FOMCが3月利上げを示唆するとの懸念がわずかにあった」とした上で、それがなかったことから「フロントエンドが戻し、ほぼ横ばいの水準に近づいた」と分析した。

  5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は、FOMC声明発表前に一時3.9bp縮小して111bpとなったが、発表後は前日比ほぼ変わらずとなった。

  2年債利回りは一時5.6bp上昇して1.26%となった。これは昨年12月28日以来の高水準。ADPリサーチ・インスティテュートが発表した1月の米民間部門の雇用者数は市場エコノミストの最も楽観的な予想を上回った。また米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業総合景況指数は2年ぶり高水準に上昇した。
原題:Treasuries Pare Declines After Dovish Fed Policy Statement(抜粋)

◎NY金:FOMC後に下げ渋る、緩やかな利上げ変わらずとの見方で

  1日のニューヨーク金スポット相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表後に下げ幅を縮小。FOMCは政策金利を据え置き、利上げは緩やかなペースになるとあらためて表明した。

  BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレクター、タイ・ウォン氏は「利上げペースやバランスシート縮小に関して、市場を脅かすものは何もないとの安心感が広がっているようだ」と電子メールで指摘した。

  ニューヨーク時間午後2時55分現在、金スポット相場は前日比0.1%安の1オンス=1209.50ドル。一時は1%下落する場面もあった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限はFOMC声明発表前に、前日比0.3%安の1オンス=1208.30ドルで終了した。
原題:Gold Pares Drop as Fed Keeps to View for Gradual Rates Increases(抜粋)、Gold Declines as ADP Report Shows More Hiring by U.S. Companies(抜粋)

◎NY原油:続伸、3週ぶり高値-ドル下振れと減産履行を好感

  1日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続伸し、約3週間ぶりの高値で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利据え置きを受けてドルが一時下げたことが背景にある。石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国が約束通り生産を減らしていることも、追い風となった。

  エナジー・アナリティクス・グループ(フロリダ州ウェリントン)のディレクター、トム・フィンロン氏は電話取材に対し、「ドルに下押し圧力がかかれば常に原油は上昇する」と指摘。「OPEC加盟国と非加盟国の減産履行状況が極めて良好なので、そもそも原油は上昇していた。あからさまな合意違反が見られないことは喜ばしい」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比1.07ドル(2.03%)高い1バレル=53.88ドルで終了。終値としては1月6日以来の高値。ロンドンICEの北海ブレント4月限は1.22ドル上昇の56.80ドル。

  ジョン・ハンコック(ボストン)でエネルギー株と公益株を中心にポートフォリオを運用するジョー・ボゾイアン氏は、「OPECは無事減産を実行しそうだ」と評価。電話取材に対し、「市場は今年半ばには均衡を取り戻し始めるだろう」と述べた。
原題:Oil Rises to Three-Week High as Dollar Slips, OPEC Cuts Output(抜粋)

◎欧州株:4日ぶり上昇、景気敏感株に買い-企業決算や米中経済指標で

  1日の欧州株式相場は4営業日ぶりに上昇。シーメンスとボルボの決算内容が予想を上回ったほか、中国と米国のポジティブな経済指標が好感され、景気動向に敏感な銘柄が買われた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.9%高の363.20で終了。前日までの3日続落は米大統領選後で最悪の下げだった。ユーロ圏の優良銘柄で構成されるユーロ・ストックス50指数も0.9%上げ、重要な下値支持線である50日平均移動線を突破した。

  個別銘柄ではスウェーデンのトラックメーカー、ボルボが4.7%上昇した。欧州の景気拡大を背景にトラック販売が増え、昨年10-12月(第4四半期)利益が予想を上回った。欧州最大のエンジニアリング会社、ドイツのシーメンスは5.6%上昇。通期業績見通しを上方修正したことが買い材料。

  業種別では、鉱業株が1.6%値上がり。前日までは昨年11月以降で最大の続落となっていた。自動車株と銀行株も買われた。
原題:European Stocks Bounce Back From 3-Day Selloff on Earnings Boost(抜粋)
  

◎欧州債:総じて軟調、過去最悪の1月に-ECBがQE突然中止の観測

  1日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて軟調。域内全体で政治リスクが意識され、欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムを2018年に突然中止するとの観測を背景に、1月のユーロ圏国債は過去最悪のパフォーマンスとなった。

  フランスとドイツ、オランダで年内の総選挙実施を控え、ユーロ体制に反対する論調が高まっており、ドイツ国債に対するフランスとイタリア債の利回り上乗せ幅(スプレッド)は今週、それぞれ2014年以来の大きさまで広がった。ECBは資産購入計画の規模縮小を検討していないと主張するドラギ総裁に、一部投資家らは景気拡大とインフレ上昇の現状を踏まえ耳を傾けていない。

  オールド・ミューチュアル・グローバル・インベスターズのグローバル債部門責任者、マーク・ナッシュ氏は「市場は明らかに見透かしている。量的緩和(QE)はまもなく終わりになるはずだと見込んでいる」と述べた。

  ロンドン時間午後4時23分現在、ドイツ10年債利回りは前日比3.8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.47%。先月26日には1年ぶり高水準となる0.50%に達した。1日は同国2年債と10年債のスプレッドが15年6月以来の大きさとなる118bpに拡大する場面もあった。

  ブルームバーグ・バークレイズ・ユーロ債指数によれば、ユーロ参加国の国債の1月のリターンはマイナス2.1%で、データでさかのぼれる1998年以降で最悪のスタートとなった。
原題:European Bonds Post Worst January on Record Amid Political Angst(抜粋)
Euro-Area Government Bonds End-of-Day Curves and Cross Spreads(抜粋)
*GERMAN 2-, 10-YEAR SPREAD REACHES 118 BPS, MOST SINCE JUNE 2015

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