トランプ米大統領が約束した景気刺激策は経済成長や世界の株式市場に好材料ではあるものの、その費用は最終的に誰かが負担しなければならない。

  減税もインフラ投資も「フリーランチ」というわけにはいかないと、ストアブランド・アセット・マネジメント(オスロ)でアロケーションおよびグローバル債券責任者を務めるオラフ・チェン氏が1月27日のインタビューで述べた。約2500億ノルウェー・クローネ(約3兆4200億円)相当を運用する同氏は「米政府がさらに借金をして債務が膨らむことを意味する。その先には返済が待っている」と付け加えた。
 
  米国債の10年物利回りは過去3カ月に61ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。一方、トランプ氏が昨年11月8日の米大統領選を制して以降、世界株の指標であるMSCI世界指数は約6%上昇している。

  チェン氏(39)によると、この「プラスのトランプ効果」は向こう3ー12カ月続く可能性はあるが、「保護主義と貿易戦争が起きれば、より長期的にはマイナスだ」とも語り、「私が一番恐れているのは米国と中国の貿易戦争だ。米国が台湾問題について協議を開始するようなことになれば、それは中国にとって決して容認できない事態だ。『一つの中国』政策に関して中国は決して譲らない。トランプ氏は台湾を交渉のカードに使うかもしれない。それがエスカレートするのではないかと恐れる」と語った。

  チェン氏はまた、米経済成長ペースが速過ぎれば、インフレ高進と賃金上昇につながるとして、労働市場を注視する姿勢も示した。

原題:There’s No Free Lunch in Trump Plans, $30 Billion Manager Warns(抜粋)

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