1日の東京株式相場は3日ぶり反発。決算評価から機械や小売、化学、鉄鋼株が高くなったほか、トランプ米大統領の為替に関する発言を受けた円高の勢い一服とともに電機や輸送用機器も切り返した。三菱自動車やスタートトゥデイなど好決算銘柄は大幅高。

  TOPIXの終値は前日比6.10ポイント(0.4%)高の1527.77、日経平均株価は同106円74銭(0.6%)高の1万9148円08銭。

  アセットマネジメントOneの株式リサーチチームの岡本佳久チーフアナリストは「トランプ米大統領の為替発言をいったんは警戒したものの、日本株でショートを招く動きにはならなかった」と述べた。3月期決算の発表がピークを迎え、「製造業中心に底堅いことで買い安心感が広がった」とみていた。

東証内
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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  トランプ大統領は1月31日に開かれた医薬品メーカーとの会合で、他国は通貨切り下げで優位に立っているとの見解を示した。中国と日本はマーケットを手玉に取っており、われわれは為すすべもないように座視しているなどと述べた。これを受けて同日の海外為替市場では1ドル=112円08銭までドル安・円高が進んだ。

  きょうの主要株価指数は続落して始まり、日経平均は一時1万9000円を割り込んだ。しかし、午前半ば以降に為替市場で円高の勢いが弱まると下げ幅を縮小。両指数ともプラス圏に転じて終了した。浅川財務官は1日、日本の金融政策は為替を念頭に置いていないと発言した。「強い米国を掲げながらドル高を避けようとする大統領発言は、これからの政策に反するとマーケットは冷静にみている。高いドルが嫌なら金融政策を変更しなければならないが、実行は困難」と、アセットOneの岡本氏は分析する。

  株価の下落場面でも売りが膨らまず、切り返す原動力となったのは企業業績への期待感。東京証券取引所によると、東証1部の3月期決算企業の第3四半期決算の発表はきのうが社数ベースでのピークだった。アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャーは「第3四半期決算はコンセンサスを少し上回っている。外部環境の不確定さから企業は通期予想を修正していないが、最終的には上振れて着地するだろう」との見解を示す。第3四半期の前年比増益転換やリビジョンインデックスの改善により、「株価が横ばいでも日本株は割安になっている。株価が下落した場面で弱気にならなくとも良い」と言う。

  実際、TOPIXの業種別上昇寄与度首位の機械ではコマツ、2位の小売ではスタートトゥデイ、3位の化学では日東電工と、いずれも昨日決算を発表した銘柄が各業種別指数を最も押し上げた。業種別上昇率1位の鉄鋼もJFEホールディングスや大同特殊鋼、2位の電気・ガスも電源開発(Jパワー)などの好決算が好感され、上昇業種は決算評価の色合いが濃かった。

  東証33業種では鉄鋼や電気・ガス、証券・商品先物取引、繊維、空運、小売など28業種が上昇。決算失望が響いたその他製品や銀行のほか、不動産など5業種は下落。東証1部売買高は概算20億3217万株、売買代金は同2兆5281億円。値上がり銘柄数は1162、値下がりは694。

  個別では2017年3月期営業損益予想を黒字に変更した三菱自動車、10-12月期利益が大幅増となったスタートTが大幅高。17年3月期営業利益計画を下方修正した任天堂、16年4-12月期営業利益が前年同期比30%減だった村田製作所は安い。

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