トランプ米大統領の政策は米国と世界経済に悲惨な結果をもたらす恐れがある、とヘッジファンド運営会社カールソン・キャピタルの資金運用担当者が指摘した。

  同社のリチャード・マラビグリア氏とマット・バーコフ氏は、「ブラック・ダイヤモンド・テマティック」ファンドの顧客に宛てた四半期レターで、トランプ大統領が導入を目指す輸入関税と輸出補助金について、恐慌の引き金になりかねないと警告。「国境調整メカニズムが提案された通り実行に移された場合、世界的な不況と株式市場の大幅下落を引き起こすと考えている」と説明した。2人が運用する株式ファンドは昨年10-12月(第4四半期)がプラス9.3%、2016年通期でプラス19%の運用成績を残した。

  トランプ大統領の政策がビジネスにとってプラスになると金融業界の首脳の多くが予想しているのに対し、マラビグリア氏とバーコフ氏は、世界の株式市場が「陶酔状態」にあると指摘。バリュエーション(株価評価)が高い状況で、季節性や天候、金利といった要因で経済指標が「ほんのわずかに減速」しただけで、相場に狂いが生じる可能性があると分析した。

  両氏は貿易戦争をめぐる懸念に加え、雇用を創出する経済の力が尽きる中で、インフレ率が今後1年で最大5%に加速すると予測。「株式市場は循環調整後のバリューションが過去最高水準に達しており、われわれはスタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)という忌まわしい光景を目にすることになるかもしれない」と指摘した。

原題:Carlson Managers Warn Trade War Could Trigger Global Depression(抜粋)

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