ソニーの株価が31日、一時2カ月半ぶりの日中下落率となった。同社は30日、映画分野の営業権を減損処理し、1121億円を2016年10ー12月期に営業損失として計上すると発表した。映画製作事業の将来の収益見通しを下方修正した。

  ソニー株は取引開始から売られ、一時前日比4%安の3362円となった。午前9時18分現在は2.8%安の3404円。

  30日の発表によると、減損は市場の縮小の影響を受け、DVDなどの販売の収益見通しを引き下げたことが理由。今期(17年3月期)の連結業績見通しへの影響については、2月2日の決算発表で公表する。

  また損益の改善と財務基盤の強化のため、医療関係のサービスを提供する関連会社、エムスリーの約1730万株を、ゴールドマン・サックス証券に520億円で売却する。17年1-3月期に約370億円の売却益を計上する見込み。譲渡後の所有割合は34%(従来は39%)となる。

  「市場には以前から懸念があったが、額はサプライズだ」とモーニングスターのアナリスト、伊藤和典氏は述べた。今回の減損を受け「来期に向けてどういったプランを出してくるかが注目点」だという。

  平井一夫社長は30日付の社員向けメッセージで、減損の一因として「家庭での娯楽環境が劇的に変化」している点を挙げた。その上で、映画事業はソニーグループにとって非常に重要で長期的な成長と利益拡大に向けて投資を続けると表明した。映画事業をめぐっては、今月半ばにソニー・エンタテインメントの最高経営責任者、マイケル・リントン氏の退任が発表されていた。

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