大和証券グループ本社は、英国のEU離脱(ブレグジット)に対応し、新たな拠点を設ける検討をしていることを明らかにした。日比野隆司社長は30日の社長交代会見で、候補地として独フランクフルトやアイルランドのダブリンを挙げた。

  日比野社長によると、現在同社グループの欧州人員は約450人で、うち大半はロンドンで勤務している。新たな拠点は欧州域内で自由に活動できる免許獲得のために設立するもので、英国中心の陣容に変わりはないという。「それほど大きなものを想定していない」と述べ、現在、外部のコンサルティング会社を交えてシミュレーションを行っていることも明かした。

  また、4月1日付で社長に就任する中田誠司・副社長兼最高執行責任者(COO、56)は、海外戦略について、アジアでの積極展開やグローバルな企業の合併・買収(M&A)への助言を強化する意向を示した。

  中田次期社長は海外に関して、アジアではクレジットや不動産投資信託(REIT)などの新規事業を含め「もう少し積極的に考えている」とした。また、M&Aの助言業務をグローバルで強化する方針を示し、特にトランプ新政権が誕生した米国のM&Aについては景気拡大が見込めることから「もう少し踏み込んだ投資を考えたい」とした。

  同社の発表によると、社長人事に伴い、日比野隆司社長は会長に、鈴木茂晴会長は最高顧問にそれぞれ就任する。中田次期社長は子会社の大和証券社長も兼務する。

  一方、この日発表された10-12月(第3四半期)決算では連結純利益が前年同期比1.5%増の267億円となった。

●中田誠司(なかた・せいじ)1960年7月16日生まれ。東京都出身。83年に早稲田大学政治経済学部を卒業し、同年大和証券入社。大和証G執行役経営企画部長、大和証券専務取締役法人本部長などを経て2016年4月に大和証G副社長兼COO就任。

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