トランプ米大統領が27日署名したイスラム圏7カ国からの入国を禁止する大統領令を受け、世界各国の航空会社は順守に向け対応に追われている。新たな入国制限に各社は不意を突かれた格好だ。

  米航空各社は入国禁止について事前通知を受けなかったほか、どのように実施されるべきかについて政府当局者から説明を受けなかったと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  この大統領令は米国内外の空港で混乱を引き起こした。米国境警察官がイラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンからの旅行者の入国を禁止したほか、航空各社はこれら7カ国出身の米国ビザ(査証)保有者および米国市民権保持者に対しても、米国行き航空機への搭乗を禁じた。

入国制限に反対するデモ参加者(29日、ロサンゼルス)
入国制限に反対するデモ参加者(29日、ロサンゼルス)
Photographer: Dania Maxwell/Bloomberg

  米ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスは「今回の大統領令について把握しており、順守に向け連邦政府と協力している」と広報担当のルーク・パンゼンバーガー氏が声明でコメントした。

  航空会社は、誰が米国への入国を許可されるかを具体的に指示する政府の詳細な規則に従う。航空コンサルティング会社R.W.マンのロバート・マン社長は、報道に基づくと、トランプ氏は航空会社に自社の既存ルールを変更する機会を与えずに大統領令を発令したようだと述べた。

  デルタ航空は、入国禁止の対象となる顧客に、払い戻しなど予約変更の選択肢について連絡すると発表。エミレーツ航空も同様の措置を提供する。英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は対象となる顧客に「米渡航に対する払い戻し」を提供するほか、乗客に予約変更の選択肢も与える。

  米アメリカン航空グループと業界団体のエアラインズ・フォー・アメリカはコメントを控えた。

原題:Airlines Rushing to Comply With Trump’s Surprise Travel Ban (1)(抜粋)

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