30日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  東芝(6502):前週末比3.7%安の250.3円。20%未満の外部資本導入を視野に入れ3月末をめどにメモリー事業を分社化する、と27日に正式発表した。原子力事業での巨額損失を補てんし、債務超過に陥るのを回避する。SMBC日興証券は、原子力事業におけるのれん減損額が7000億円前後に達する場合、メモリー事業への外部出資比率が20%未満では債務超過回避に不十分との見方を示した。また、30日の共同通信は、2015年に発覚した不正会計問題で東芝株価が下落し、保有資産が目減りしたとして、三菱UFJ信託銀行など信託銀行が同社を相手取り損害賠償請求訴訟を起こす方向で調整している、と報じた。

  NTTドコモ(9437):2.4%安の2717.5円。16年4-12月期営業利益は前年同期比23%増の8423億円だった、と27日発表した。メリルリンチ日本証券は、業績は順調だが株価カタリストに欠けると指摘。また、JPモルガン証券は、第一印象はニュートラルとする一方、同証が期待していた自社株買いの発表はなく、期待は先延ばしになったと指摘した。

  エクセディ(7278):5.4%安の3060円。16年4-12月期営業利益は前年同期比17%増の165億円だった、と27日発表した。このうち10-12月期についてSMBC日興証券は、営業利益は前年同期比2.3%減の50億円と迫力に欠ける印象と指摘。米国、アジア・オセアニアで一時的に採算悪化が起こっており、受注車種の需要減や管理コストの高騰などが考えられると分析した。

  チタン株:東邦チタニウム(5727)は11%高の898円、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)は5.2%高の1824円。邦チタは27日に17年3月期純利益計画を26億円から29億円に上方修正した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、販売数量前提は下方修正ながらコスト改善や円安効果による増額修正を評価し、株価に与える影響はポジティブとの見方を示した。大阪チタニが発表した4-12月期営業損益は5億2000万円の黒字と、 前年同期の7億9800万円赤字から改善した。

  カプコン(9697):3.3%安の2418円。シリーズ最新作「バイオハザード7 レジデント イービル」を全世界で250万本出荷したとの27日の発表について、みずほ証券は、第一印象として物足りないと株式市場に受け止められる可能性もあると指摘。17年3月期の会社計画(400万本)に届く可能性は十分にあるが、同証が想定する500万本はハードルが高くなったとみる。

  野村総合研究所(4307):7.7%高の3910円。27日発表した16年10-12月期営業利益は前年同期比8.8%増の163億円だった。主力の金融ITソリューションが増益。ジェフリーズ証券は、上期の売り上げ鈍化で通期計画の達成未達が懸念されたものの、良好な受注など第3四半期業績を受けて達成確度が高まった、とポジティブに評価。目標株価を4100円から4200円に変更、投資判断は「買い」を継続した。

  日立ハイテクノロジーズ(8036):5.9%高の4925円。16年4-12月期営業利益は前年同期比37%増の450億円だった、と27日発表。先端プロセス投資やメモリー量産投資が好調な中、電子デバイスシステムでプロセス製造装置が大幅に伸びた。野村証券は、半導体製造装置がドライバーとなり、科学・医用は医用分析装置の大口案件が増加、中国市場向けの販売増で順調に売り上げを伸ばしており、堂々の過去最高益の大幅更新と評価した。

  JSR(4185):2.3%安の2023円。16年4-12月期営業利益は前年同期比29%減の210億円前後だったようだ、と28日付日本経済新聞朝刊が報じた。円高による輸出採算の悪化に加え、中国での液晶パネルの生産過剰の影響でパネル材料の価格が下落したという。

  大東建託(1878):2.4%安の1万5980円。16年4-12月期経常利益は前年同期比20%増の1094億円だった、と27日発表した。野村証券は、1220億円を見込む通期計画に対する進捗(しんちょく)率は90%と良好だが、受注から完成まで事業期間が10カ月以上あることを踏まえると好業績は豊富な受注残の結果だと指摘したうえで、株式市場の注目が足元の受注不振へ移行している点は留意する必要がある、とした。

  日本取引所グループ(8697):4.6%高の1653円。発行済み株式総数の2.9%、金額で160億円を上限に自己株を取得する、と30日正午に発表した。また、3月中に期間10年の社債を発行し、200億円を調達する。足元の金利情勢を踏まえて負債を活用した資本政策を実施するとともに、株主還元の充実を図る。

  MonotaRO(3064):13%高の2913円。17年12月期営業利益は前期比22%増の116億円の見通し、と27日発表した。配当は1株当たり11円と、前期の9円から増額を予定する。SMBC日興証券は会社計画について、新物流センターの稼働の販管費の影響は、償却費の増加よりも倉庫作業自動化に伴う人件費・業務委託費の効率化効果の方が上回り、この点がポジティブと評価した。

  アルプス電気(6770):2.2%高の3080円。17年3月期営業利益計画を380億円から420億円に上方修正する、と27日発表した。車載情報機器事業のアルパイン(6816)の第4四半期の為替レート見直し、固定費抑制などが寄与する。クレディ・スイス証券は、順調に電子部品事業の営業利益率が10%を超えてきた点は好印象と評価した。アルパインは6.1%高の1630円。

  ダスキン(4665):4.5%高の2466円。16年4-12月期営業利益は前年同期比14%増の51億3200万円だったと発表。ドーナツ店「ミスタードーナツ」の苦戦などで売上高は減ったが、原価減少や重油価格下落などでクリーンケア事業が増益を確保。すでに17年3月期営業利益予想50億円を超過したが、同予想を据え置いた。

  NECネッツエスアイ(1973):3.5%安の2103円。17年3月期営業利益計画を135億円から100億円に下方修正する、と30日午前に発表した。社会インフラ事業では道路など公共分野で競争激化や入札遅れが影響、成長分野の放送・CATV分野は想定を下回る伸びにとどまる見通し。

  アクセル(6730):8.6%安の890円。17年3月期営業利益予想を3億円から前期比59%減の1億円に下方修正すると発表。主力製品のパチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの販売が当初計画に届かない見通しとなり前期比23%増益から一転する。パチンコ・パチスロ機市場がレジャーの多様化などで低迷、年間販売台数が当初予想を下回るため。

  シャノン(3976):27日に東証マザーズ市場に新規上場し、初日を買い気配のまま終えていたマーケティングクラウドの提供やソリューションの企画・開発・販売を手掛ける同社が上場2日目の午後に初値を形成、公開価格1500円に対し4.2倍の6310円だった。17年10月期営業利益は前期比2.2倍の1億100万円を見込む。終値は5760円。

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