ドルのさらなる上昇を抑えているのは1990年代の米政権の亡霊かもしれない。最近の外国為替市場ではドル相場が必ずしも米国債利回りの上昇と連動しない傾向が出てきた。

  その理由の一つは、クリントン政権時代の一時期、日米の利回り格差拡大がドル高につながらなかったことをトレーダーらが思い出しているためだと、メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフFX株式ストラテジストは指摘する。

  根底にあるのはトランプ米大統領の保護主義的政策がドル安を志向し、外国人の米資産投資意欲をそぐシナリオへの懸念だ。クリントン政権の初期にも同じことが起こった。米国は通商問題で日本に対して厳しい行動を取り、当時の財務長官は一段の円高が望ましいと表明した。

  日米利回り格差が拡大しているのにドル・円相場が下落した時期もあったという認識が市場参加者の間で共有されていると山田氏は27日話した。大統領の行動を予想しにくい時にドルを買うのは難しいとも指摘した。

原題:Ghost of 1990s Is Haunting Dollar and Slowing Further Gains (1)(抜粋)

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