債券相場は上昇。日本銀行が残存5年超10年以下の国債買い入れオペを増額したことを受けて買いが優勢となった。半面、超長期債利回りは前日に付けた11カ月ぶりの高水準を一時更新するなど上昇圧力が残った。

  27日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比5銭高の149円89銭で取引を開始。日銀オペ通知後に買いが優勢となり、一時150円09銭まで上昇。結局は16銭高の150円00銭で引けた。

  T&Dアセットマネジメント債券運用部の泉功二ファンドマネージャーは、日銀が5年超10年以下のオペを増額したことについて、「長短金利操作の下であくまで『10年ゼロ%程度』を守りたい、守りたいのは誘導目標として明記した『10年ゼロ%程度』だということだ」と指摘した。「このところの10年債の金利上昇はそれなりのスピードがあった。10年ゾーンを守りたいというのは、逆に言うと超長期ゾーンは放置かもしれない」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.085%で開始し、日銀オペ通知後には1.5ベーシスポイント(bp)低い0.07%を付けた。いったん0.08%まで戻した後、0.075%で推移した。

  超長期ゾーンは午後に軟化。新発20年物の159回債利回りは一時1bp高い0.665%、新発30年物の53回債利回りは1bp高い0.85%と、ともに前日付けた11カ月ぶり高水準を上回った。新発40年物の9回債利回りは連日で1%台に乗せる場面があった。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「もともと10年と短いところのコントロールというのが日銀の政策。一応0.1%を意識している姿勢を示した」とし、超長期金利については「特に対象になっていないので、何もしなかったということ」と述べた。「カーブのスティープ化に歯止めをかけていないので、超長期債利回りの上昇基調は残るが、10年金利がある程度落ち着いてくれば、全体に落ち着くのではないか」と話した。

日銀国債買い入れ

日本銀行本店
日本銀行本店
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  日銀はこの日午前の金融調節で今月10回目となる長期国債買い入れオペを実施した。残存5年超10年以下は4500億円と前回から400億円増額。一方、1年超3年以下が4000億円、3年超5年以下が4200億円と、ともに前回と同額だった。

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  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「5-10年のオペが増額になったが結果は思ったほど強くない。需給改善には力不足。イールドカーブ・コントロールの意思表示はできたが、増額されたオペの金額がまた元に戻るのではないかとの警戒感もあり、上値を抜け切れていない」と指摘した。

  来週は日銀決定会合、当面の長期国債買い入れ運営の発表、10年債入札が控えている。パインブリッジの松川氏は、「日銀会合は買い入れペースの年80兆円が残るかどうかがポイント。1-5年オペの回数を減らしたので70兆円との見方もできる。オペが変則的で読みづらくなっている。金利ターゲットでオペの金額ありきではないということだろうが、市場はまだ慣れておらず売り圧力がかかっている」と指摘。「10年入札は2月のオペ方針で今回増額された金額が維持されれば買いやすい」とみる。

  26日の米債相場は小幅高。米10年国債利回りは前日比1bp低下の2.50%程度で引けた。一時2.55%と1カ月ぶり高水準を付けたが、買いが入って戻した。米国株式相場はもみ合い。S&P500種株価指数は最高値付近で推移した。

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