メキシコのペニャニエト大統領は26日、来週予定されていたトランプ米大統領との会談を中止した。トランプ氏が25日に大統領令に署名したメキシコ国境の壁建設計画をめぐって米国とメキシコは対立しており、世界屈指の規模の二国間貿易を行う両国の関係を脅かしている。

  ペニャニエト大統領が25日の演説で、メキシコが米国南部国境での壁建設費用を支払わないと述べたのを受け、トランプ大統領は26日午前、「切望されている壁の費用をメキシコが払うつもりがないのなら、予定されている会談は中止した方が良さそうだ」と、ツイッターに投稿した。

  ペニャニエト大統領はトランプ大統領の投稿を受けて、「今朝、ホワイトハウスに対して31日に予定されている会議には出席しないと伝えた」と、ツイッターで返した。

  トランプ大統領はその数時間後、フィラデルフィアでの共和党議員との会合で、会談中止について両国間での相互の決定だと説明。「メキシコが米国に敬意をもって公平に対応しない限り、そのような会談を持っても無益だ。私は別の道を取ろうと思う」と述べた。

  トランプ氏は大統領選中からメキシコと論争していたが、25日に国境の壁建設を命じる大統領令への署名で対立は鮮明となった。壁や貿易をめぐる論争は米国とメキシコの関係をさらに緊張させ、1月20日に就任したトランプ米大統領の外交政策で最初の大きな試練となっており、その行方は両国の国内政治と経済に影響を及ぼしそうだ。

  スパイサー米大統領報道官はペニャニエト大統領の訪米を依然として望んでいると述べ、「将来的に何か予定を組むだろう」と記者団に語り、「今後も調整を図っていく」と続けた。

  その後のツイッターでペニャニエト大統領は扉が閉ざされたわけではないと述べ、「メキシコは両国に利益がもたらされる協力には積極的だとあらためて強調する」と言明した。

原題:Mexico’s President Cancels U.S. Visit as Trump Feud Deepens (3)(抜粋)

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