米原子力事業で数千億円規模の減損損失が見込まれる東芝は、半導体事業を分社化した後、株式の2-3割を複数の事業会社や投資ファンドに売却することを検討している。売却先を複数とすることで、東芝が主導権を維持する狙いがある。売却先はキヤノンなどが候補となる。

  関係者がブルームバーグの取材に明らかにした。すでに関心を示しているキヤノンのほか、投資ファンドが売却先の候補になる。半導体事業で協業関係にある米ウエスタンデジタル(WD)は、独占禁止法の規制の関係で難しいとみられている。東芝は27日に取締役会を開き、詳細を協議する。

東芝本社
東芝本社
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  関係者によれば、東芝は半導体事業全体の価値を1-2兆円と見積もっている。2月中に売却先を決定し、3月末までには支払いを受ける方向で準備を進めている。

  東芝は2015年末に買収した米原発関連建設・サービス会社の取得価格と純資産の差にあたる「のれん」が膨らみ減損損失が増大、債務超過に陥る危険がある。主力事業で業績も好調な半導体事業への外部資本受け入れや非主力事業を売却することで、資本を積み増したい考え。別の関係者によると、原子力事業の減損額は4000億円から7000億円で算定中という。

  東芝の広報担当者は、事実関係の確認に対し回答を控えると述べた。キヤノンの藤森寛朋広報担当は24日、東芝の半導体事業への出資について、申し出があれば検討すると述べた。

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