2016年の中国経済は1990年以来の低成長にとどまったかもしれない。だが、中国の国内総生産(GDP)は昨年の増加分だけでインドネシア経済に匹敵し、オランダ、トルコ、スイス、サウジアラビア各国の経済規模を上回った。

  言い換えると、中国が昨年生み出した付加価値は20カ国・地域(G20)の中規模経済に相当するものだった。

  中国のGDPは16年に5兆5000億元(約90兆6000億円)増加。ブルームバーグが世界銀行の統計と先週公表された中国政府のデータを基に推計したところ、昨年の平均為替レートを用いたドル換算では8230億ドル増えた。

  これは、世界経済の成長に最も大きく貢献している中国との貿易戦争につながる政策をトランプ米大統領が追求した場合のリスクを示している。トランプ氏が大統領に就任した20日以降、ホワイトハウスは中国について静観しているが、同氏は中国に批判的な人物の経済・外交閣僚への登用を決めている。

  確かに、6.7%という昨年の成長率は比較的底堅い伸びだったが、中国は政府の大規模な刺激策を受けた債務の急増という代償も支払うことになった。ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、信用残高の対GDP比は264%まで上昇したようで、アナリストや国際通貨基金(IMF)が懸念するペースとなっている。

  さらに、中国は難局から脱することができていない。人民元に対する心理はなお安定せず、トランプ大統領が公約通りに懲罰的な関税を課せば、貿易摩擦で大きな成長ショックが生じるとエコノミストらは指摘している。

原題:Slowing China Still Added A Full Netherlands Economy In 2016(抜粋)

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