債券相場は急落。午前の金融調節で日本銀行による中期ゾーンの国債買い入れオペが見送られ、同ゾーンのオペ減額の見方が下げを加速させた。中期債が大きく売られる中、超長期債も約11カ月ぶりの高利回りを付けたが、午後は買い戻しが優勢になった。

  25日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比14銭安の150円25銭で取引開始。午前の日銀オペ通知後に水準を切り下げ、一時は54銭安の149円85銭まで急落。午後は買い戻しなどで150円10銭まで下げ幅を縮小し、結局は31銭安の150円08銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2ベーシスポイント(bp)高い0.06%で始まり、一時0.08%と昨年12月19日以来の高水準を付けた。新発5年物国債130回債利回りは一時5bp上昇のマイナス0.095%と約1カ月ぶりの水準を付け、マイナス0.105%で推移した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「朝方の5年債の利回り水準から考えてオペ減額は想定外。テーパリングの見方が一般的になっている」と指摘。「中短期債が大きく売られ、逆に超長期債は20年を中心に押し目買いが入りカーブがベアフラットした」と言う。

日銀買い入れ  

日本銀行本店
日本銀行本店
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg via Getty Images

  日銀は午前10時10分、今月9回目となる国債買い入れオペを通知した。対象は残存期間10年超と物価連動債で、残存期間1年超5年以下は見送られた。この結果、1年超5年以下のオペは残り1回のオペで通知されたとしても、オファー回数が先月までの6回から5回に減る可能性が高まった。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「中期ゾーンは日銀の買い入れで売り物がない状況だったので、今回のタイミグは予想外だったが、いずれ買い入れが減るとみていた」と指摘。「4月以降は発行も減る。オペが札割れになる前に、ここで減らしておいたほうが良いとの判断ではないか」とみている。

  先物や中期債が急落する中、超長期ゾーンでは新発20年物159回債利回りが一時4bp上昇の0.655%、新発30年物53回債利回りは4bp高い0.83%、新発40年物9回債利回りは5.5bp高い0.995%と、それぞれ約11カ月ぶりの高水準を付けた。しかし、日銀買いオペ結果発表後の午後は買戻しが入り、それぞれ0.625%、0.805%、0.96%まで上昇幅を縮小した。

  パインブリッジの松川氏は、「市場では短い債券をロングして長い債券をショートするスティープニング・ポジションが多かったため、アンワインドを余儀なくされた」とする一方、「長いゾーンのオペはもう一回余分に実施される可能性もなくはない。超長期債は底堅さを示した」と言う。

  この日の国債買い入れオペの結果は、応札倍率が残存期間10年超25年以下で昨年12月16日以来の低水準になった。25年超では昨年11月28日以来の低水準だった。

  24日の米国債相場は反落。10年債利回りは前日比7bp上昇の2.47%程度となった。2年債入札の不調や米株式相場の上昇、欧州債が総じて下落したことが嫌気された。ドイツ10年国債利回りは5bp上昇の0.41%程度。英最高裁判所は24日、欧州連合(EU)離脱の手続き期間を開始するためにメイ首相は議会の承認を得る必要があるとの判断を下し、強硬離脱への懸念が後退した。

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