米連邦準備制度のバランスシートについて議論を始める時期が来ているようだ。

  米経済を不振から救い出そうと、計3回に及んだ債券購入プログラムの第一弾に金融当局が着手してから約8年が経過した。当局のバランスシートは4兆5000億ドル(約510兆円)近辺で推移しており、いつ規模圧縮に踏み切るかを問う声が上がり始めた。

  当局者の幾人かは議論を開始するよう公然と主張する。論議の展開は今後の利上げペースとドル相場に大きな意味を持つ。

  バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は当局者について、「市場に枠組みを提示し始めるべきだ」と述べるとともに、バランスシートと主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利との間の「政策のバランス」がどうなるのか、投資家には説明が必要だと語った。

  この問題があらためて注目されるようになった背景には、米経済の見通し改善がある。さらに、トランプ大統領が掲げる拡張的な財政政策も指摘される。

  財政刺激策の結果、米経済が過熱し始めれば、金融当局は一段と急ピッチで引き締めに動く可能性がある。セントルイス連銀のブラード総裁は、引き締めの一部をバランスシートの活用を通じて行うのが望ましいと語り、ボストン連銀のローゼングレン総裁の発言に賛意を示した。

  ローゼングレン総裁は今月9日のインタビューで、「経済が希望より急ペースで成長していると考えれば、短期金利の引き上げを続けるか、それに併せてバランスシートを使うこともできる」と発言。金融当局として少なくとも早急にこの件を議論すべきだと話した。

  これにはサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁、アトランタ連銀のロックハート総裁、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁、ダラス連銀のカプラン総裁も同意見だとしている。

原題:Fed Debate Over $4.5 Trillion Balance Sheet Looms in 2017(抜粋)

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