輸出依存で先進国への追い上げを図る新興市場にとって、世界最大の市場である米国へのアクセスが抑制される見通しは表面的にダメージが大きいように思われる。

  だが、別の見方をすれば、これこそがまさに新興市場が必要としていることかもしれない。経済の強靱(きょうじん)さは、内需によってもたらされるものだからだ。トランプ米大統領が保護主義的な措置に踏み切れば、新興市場は生産性向上と賃金上昇、内需拡大に必要な厳しい改革を実行する強いインセンティブが与えられることになる。

  米ヘッジファンド運営会社ワイス・マルチストラテジー・アドバイザーズのジョルディ・ビサー最高投資責任者(CIO)は、「中国をはじめとする全ての新興市場は、構造改革路線の継続を余儀なくされるだろう。それは大きなプラスだ」と指摘。「中国の場合は、供給サイドのほか、国有企業や年金制度を改革する取り組みが続くだろう」と述べた。

  「こうした改革を実施する必要があると、トランプ氏は各国に認識させているようなものだ」と分析するビサー氏は、小型株やテクノロジー関連銘柄が多い中国の深圳総合指数の構成銘柄を選好している。

原題:Trump Protectionism Might Help Emerging Markets, Hedge Fund Says(抜粋)

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