次期米財務長官に起用され指名承認待ちのスティーブン・ムニューチン氏は「過度に強いドル」が同国経済に短期的にマイナスの影響を与える可能性があるとの考えを示した。米上院議員からの質問に書簡で回答した。ブルームバーグ・ニュースが23日、書簡を入手した。

  同氏は「ドルの強さは歴史的に米経済の強さや、米国でビジネスを行っている投資家の信頼と関連してきた」と指摘。「時折、過度に強いドルは経済に短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」と論じた。

  ブルームバーグ・ニュースが書簡の内容を報じると、23日の外国為替市場でドルはこの日の安値水準に下落した。

  ドナルド・トランプ氏は今月、大統領就任に先立つ米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、ドルは「強過ぎる」と述べてドル高に懸念を表明した。これを受けて、近年の歴代政権が堅持してきた「強いドル政策」支持をトランプ政権が反転させるのではないかとの観測が広がった。

  ゴールドマン・サックス・グループ幹部だったムニューチン氏は先週、上院財政委員会の指名承認公聴会で、強いドルは長期的に重要だと指摘する一方、ドルは現時点で「とても、とても強い」と発言していた。

  同氏は書簡で「ドルがより強くなればその購買力が増す」と記すとともに、「ドルが他の通貨に比べ強くなった分だけ、そうした他通貨建ての資産はドル建てでは割安となる」と説明した。

米中戦略・経済対話を活用

  ムニューチン氏はまた、「中国の為替操作の問題」を検証する意向を重ねて表明。それは「自由貿易の原則の深刻な違反であり、効果的な対応が必要」と見なしていることを明らかにした。その上で、「米議会が構築した立法プロセスを通じ、通貨切り下げと闘うことで確実に米国の雇用を守るようにする」としている。

  同氏はさらに、米国の労働者をどのように手助けできるか取り組むための場として、米中戦略・経済対話を活用すると言明。「私は財務長官としてトランプ大統領と協力し、米国の対中貿易関係について検討し、人民元・ドル相場の操作を目的とした為替市場での中国の介入の慣行による米経済への打撃を分析する方針だ」とコメントした。

原題:Mnuchin Says Excessively Strong Dollar May Hurt U.S. Economy (1)(抜粋)

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