安倍晋三首相は23日午後の衆院本会議で、トランプ米大統領の就任に「心から祝意」を表明した上で、同氏と「できるだけ早期に会談」し、信頼関係の下に日米同盟の絆をさらに強化したいと語った。民進党の野田佳彦幹事長(前首相)への答弁。

  安倍首相はトランプ氏が大統領選で勝利した直後の昨年11月17日、各国首脳に先駆けてニューヨークで同氏と会談した。日本政府は首脳会談の早期実現に向けて安倍首相の訪米を調整している。複数の関係者によると、米側は麻生太郎副総理兼財務相も会談に同行するよう要請しており、実現すればペンス副大統領と会談する可能性もある。

  トランプ大統領は就任前の今月11日にニューヨークで行った記者会見で中国に加え、日本やメキシコとの間にも貿易不均衡が存在していると日本を名指しした。ツイッターではトヨタ自動車が進めているメキシコ工場建設計画を批判するコメントを投稿。20日の就任後は環太平洋連携協定(TPP)からの撤退、カナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉などの政策転換を早々と表明している。

TPP

  安倍首相はトランプ政権の貿易政策について「閣僚人事の承認が進み、体制が整うに従って具体化される」と指摘。当面は日米の経済関係を「どのように発展、深化させていくか新政権とさまざまなレベルで議論していきたい」との考えを示した。

  TPPについては「自由で公正な貿易の重要性については認識していると考えており、TPP協定が持つ戦略的、経済的意義についても腰を据えて理解を求めていきたい」と述べた。

日本企業

  また、安倍首相は米国での日本企業の活動について「米国経済への貢献等に関する説明を含め、主張すべきは主張し、理解を深めていきたい」と強調。

  トヨタ自動車への批判など重要事項をツイッターに投稿する手法については「現代はネット社会であり、政治家であればSNSを活用することは不可欠という時代にわれわれは生きている。そして多くの首脳も活用していると認識している」と理解を示した。
 
  菅義偉官房長官も23日午前の記者会見で、トランプ政権の政策が日本企業にもたらす影響について「今後しっかり注視していきたい」と話した上で、日本企業は米国経済に貢献しており、「トランプ新政権との間で日米経済関係のさらなる発展、深化を図っていきたい」と語った。

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