米国と欧州との関係は過去数十年の大半の間、一連の共有する信念を中心に置いてきた。ロシアは共通の敵であり、ドイツの工業力が欧大陸の経済の中心で、欧州の統一はすべての人々の利益になるというものだ。トランプ新大統領にはいずれの認識もない。

  トランプ氏の米大統領選挙での勝利以来、同氏の欧州政策も形成されているようだ。それは英国は欧州連合(EU)を離脱した方が良く、ドイツは欧州のリーダーとしてつまずいており、ロシアが本物のパートナーになり得るという内容だ。

  同氏のツイートやインタビューでのコメントをつなぎ合わせると、フランスからウクライナの当局者に至るまで、恐れたように米新大統領が伝統的な同国の外交政策を軽視していると懸念する。

  ポーランドのピオトル・ビルチェク駐米大使はブルームバーグとのインタビューで、「トランプ氏は一種の政治を離れた極めて独自のアプローチを取る。特に経験豊かな外交官にとっては非常にショックなことだ。われわれはこの政権にどう対応するかずっと考えている」と語った。

  EU最大の加盟国であり、EUに依然コミットするフランスとドイツでは年内に選挙があり、極右勢力が躍進すれば欧州統一に向けた数十年の努力がさらに損なわれるため、この疑問は緊急性を帯びる。

  トランプ氏は20日の就任演説で、外交政策の先行きを明確にし、政権が他国との「友好と親善を求める」が、「自国の利益を第一とすることがすべての国の権利だ」と語った。

原題:Emerging Trump Doctrine for Europe Upends Historic Alliance (2)(抜粋)

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