1月4週(23-27日)の日本株は、3週ぶりに上昇する見通し。本格化する国内企業の第3四半期決算では、円安の追い風を受けて外需中心に堅調な業績が見込まれている。ただ、20日に発足するトランプ米新政権をめぐり警戒感も依然くすぶる。

  国内では23日に安川電機、24日に日本電産、26日にファナック、27日に三井住友フィナンシャルグループなどが2016年4―12月期決算を発表する。昨年11月以後の円安・ドル高の流れに一服感はあるものの、保守的な想定為替レートを踏まえると、現行水準でもなお輸出企業を中心に業績の上振れ期待は強い。日本銀行が昨年12月に発表した企業短期経済観測調査(短観)では、大企業・製造業の16年度下期の想定為替レートは1ドル=103円36銭、日電産の前提は100円で円安による業績押し上げ効果は相対的に大きい。

  米国では24日に中古住宅販売件数、27日に新築住宅販売件数と10-12月期の国内総生産(GDP)が発表される。12月の中古住宅販売の市場予想は前月比1.1%減と、米大統領選以後の金利上昇の影響から4カ月ぶりのマイナスが見込まれている。中国では27日から2月2日まで春節(旧正月)のためマーケットは休場となる。

証券会社前の株価ボード
証券会社前の株価ボード
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米国ではトランプ新政権が20日に発足する。大統領選挙期間中に掲げた政策目標に対し、トランプ氏からどうのような発言が出てくるのかを市場は引き続き注目している。こうした中でも、アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャーは、「先進国のファンダメンタルズは良好で、企業収益が堅調な日本株に投資を積極化しようという動きは続く」とみる。第3週の日経平均株価は週間で0.8%安の1万9137円91銭と続落した。

<<市場関係者の見方>>
岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト
  「米大統領就任式というイベント通過に伴い、米経済の先行き期待に関心が向かうだろう。トランプ大統領の政策が見えてくる過程では、インフラ投資など米経済にポジティブな部分が強調され、日米株式は再びご祝儀相場的に買われやすい。日経平均は年始高値の1万9600円付近を探る場面がありそうだ。米国の保護主義への懸念もいったん織り込み、1万9000円割れがあっても一時的だろう」

アストマックス投信投資顧問の山田拓也運用部長
  「20日のトランプ米大統領の就任演説が大統領選の勝利演説のようなマイルドな内容になれば、再度リスクオンとなる公算が大きい。米中古住宅販売など住宅統計は金利上昇の影響で減少が見込まれているが、実体経済は強く、センチメントの急変がない限り利上げペース鈍化など前向きに解釈されるだろう。国内企業決算は為替感応度の高い外需中心に良好な内容が想定される上、大統領選後の上昇局面で買い遅れた向きの押し目買い意欲も旺盛だ」

セゾン投信の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャー
  「トランプ相場に息切れ感が出ており、米新政権の現実を見極めていく局面だ。米経済指標では金利上昇の影響を受けやすい住宅関連が悪化する見通し。住宅が景気回復をけん引しただけに、不安視される恐れがある。国内企業決算は円安で業績上振れ期待が先行しているため、期待に届かなかった場合は反動が大きくなりそう」

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE