トランプ次期米大統領が財務長官への起用を決めたスティーブン・ムニューチン氏は19日、上院財政委員会で開かれた指名承認公聴会で、強いドルは長期的には重要だと述べ、現状は「非常に、非常に強い」との認識を示した。長官指名が承認された場合は、米国の債務のデフォルト(不履行)回避を最優先する考えも明らかにした。

  ムニューチン氏はまた、住宅危機時のワンウエストバンク創業者としての経歴を弁明するとともに、トランプ次期大統領が公約した景気てこ入れを目指す重要な方法として税制改革を推進する考えを示した。

米公聴会で証言するムニューチン氏
米公聴会で証言するムニューチン氏
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  トランプ氏は先に米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、ドルが「強過ぎる」と発言し、為替市場の動揺を招いた。これについてムニューチン氏は、「次期大統領がドルについて発言した際、長期を意識した発言とは意図していなかった」と述べ、「自由市場で人々が米国への投資を望んだ結果としてのドル高は恐らく、短期的には貿易面で米国の能力に多少悪影響を及ぼした可能性があるという意味だったのだろう」と説明した。

  ゴールドマン・サックス・グループ幹部から転身してハリウッド映画の資金集めも手掛けた経歴を持つムニューチン氏は、ヘッジファンドのデューン・キャピタル・マネジメントで経営トップを務めたことを含め、職歴について民主・共和両党から質問を受けた。同氏は米当局が税金詐欺や脱税を減らす必要があると主張した上で、自身がオフショア勘定を利用したのは非営利団体や年金を支援するためで、「米国での課税逃れのために使ったことは決してない」と何度も繰り返した。
  
原題:Mnuchin Defends Banking Past, Advocates Strong U.S. Dollar (1)(抜粋)

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