トランプ次期米大統領はドル安と保護主義的貿易政策を両立させることはできないと、HSBCホールディングスが指摘した。

  HSBCの為替戦略世界責任者デービッド・ブルーム氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、雇用を米国に取り戻し米国の製造業を復活させるトランプ氏の政策は「米国外に流れていた余ったドルを新興市場から吸い上げる」と分析。そうした資金が還流し、米国内での投資に向かう流れに伴いドルは上昇すると指摘した。

  「トランプ氏は財政規律を緩めると述べており、これは金融引き締めとドル高を意味する。弱いドルと財政出動、高金利をそろって実現させるのは不可能で、あれもこれもできない」と同氏は語った。

  ブルームバーグのデータによれば、HSBCはドルが今年、円に対して約8%、ユーロに対して5%上昇し、1ドル=125円、1ユーロ=1.01ドルになると予想している。

  ブルーム氏はドルが中国人民元に対し2017年に約5%上昇すると予想し、米国が為替操作国の認定を行えばドルは下がるのではなく上がるだろうとも語った。「ツイッターだけで米国と世界の市場の全てを動かすことはできない」と、トランプ氏の思い通りにばかりはならないとくぎを刺した。

原題:Dollar Will Advance as Trump ‘Can’t Have It All,’ HSBC Says (1)(抜粋)

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