メイ英首相とウォール街の幹部らはスイスのダボスで対面する。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、双方はそれぞれの計画を推し進めつつある。

  メイ首相は17日、EU離脱に伴い単一市場からも撤退すると表明した。19日は世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で講演するほか、ウォール街幹部らと私的会合も持つ。

  事情に詳しい関係者によれば、講演では世界の貿易振興を目指すとともに企業や事業に対して開かれた英国であり続けるとあらためて表明する。

  ロンドンからEU全域にサービスを提供するこれまでの事業モデルは機能しなくなる可能性を認識する銀行側は、人員異動の計画を徐々に明らかにしつつある。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は18日、「われわれが望んでいたよりも多くの人員を動かすことになりそうだ」と発言した。

  HSBCホールディングスはパリに一部業務を移転させる可能性に言及。ゴールドマン・サックス・グループもロンドンの人員を従来の半分の3000人に減らし、欧州大陸各地とニューヨークに配置転換する可能性があると、独紙ハンデルスブラットが報じた。

  ロイズ・バンキング・グループはフランクフルトを拠点とする方向で動いていると、事情に詳しい関係者は語っている。また、UBSグループの投資銀行責任者アンドレア・オーセル氏は同行はフランクフルトとスペインに営業拠点を持つため、「行き先選びに柔軟性を持ち合わせている」とダボスで発言。ロンドンから「動かなければならないことは確実だ」と言明した。

  メイ首相はまだ、銀行経営者らの心を変えることができるかもしれない。HSBCのスチュアート・ガリバーCEOは移転などを「非常にゆっくりと」進めると述べているし、JPモルガンのダイモン氏もまだ「本格的に」決定に近づいているわけではないと語った。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のブライアン・モイニハンCEOは行動するには「時期尚早」という考えだ。

原題:May Meets Wall Streeters in Davos as Banks Plan Brexit Exodus(抜粋)

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