ヘッジファンド業界では運用残高の2%を管理手数料として、値上がり益の20%を成功報酬として顧客から受け取る「2:20」モデルが続いてきたが、評判が悪いこのモデルから離れる傾向がアジアで加速している。

  手数料が高過ぎるとの声が世界中の顧客から上がる中、香港のヘッジファンドであるミリアド・アセット・マネジメントオータス・キャピタル・マネジメントはこの「2:20」モデルに決別する別の料金体系を導入中だ。

  事情に詳しい関係者によると、運用資産が41億ドル(約4700億円)を超えるミリアドは、成功報酬を30%に広げる一方で管理手数料を1%に下げた新しいシェアクラスを顧客に提供している。また、ブルームバーグが入手した顧客向けニュースレターによれば、オータスは管理手数料ゼロで成功報酬を33%とするファンドを昨年7月に開始した。

  モルガン・スタンレーでアジアのヘッジファンドを顧客に紹介する業務の責任者を務めるヒュー・アブドラ氏は、同地域のファンドはこれまで手数料体系改定などへの対応が遅いのが典型だったが、これが変わってきていると指摘。その理由として、「顧客からの圧力や要求に直面したり、業界の将来を見通す中で事業に戦略的な方向性を持ちたかったり、あるいは公正とは結局何かということについての見方があるのかもしれない」と分析した。

  ヘッジファンドに対する顧客の反発が広がったのは、さえないリターンが何年も続いたからだ。HFRIファンド加重総合指数の昨年の上昇率は5.5%と、3年連続で多くの米年金基金が目標とする7ー8%を下回った。調査会社イーベストメントによると、3兆ドル規模のヘッジファンド業界から顧客が昨年引き揚げた資金は1060億ドルと、年ベースで2009年以来の大きさに達した。

  代替投資について助言するアルボーン・パートナーズのジョナサン・コーナー氏によると、世界的には機関投資家の資産を運用する「よく知られた」20数社が「1:30」モデルを採用したかそれに向けて取り組んでいる。同モデルは成績がベンチマークを上回った際に利益の30%か運用残高の1%のどちらか大きい方をファンドが受け取れるもので、業界に導入されたのは昨年10ー12月という。

原題:Hedge Funds’ Shift From Reviled 2-and-20 Fees Spreads to Asia(抜粋)

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