米ダラス連銀のカプラン総裁は18日、メキシコとの貿易は米国の雇用を守るもので、移民は米国の長期的な健全性にとって鍵となると述べた。直接名指しこそしなかったものの、トランプ次期大統領が公言する姿勢に真っ向から異議を唱えた形だ。

  元ゴールドマン・サックス・グループ幹部で、2017年の米連邦公開市場委員会(FOMC)投票権メンバーであるカプラン総裁はダラスで聴衆に対し、メキシコが既に米経済に深く統合されている理由を説明した。

  同総裁は「メキシコの対米輸出のうち、コンテンツの40%は米国のものだ。これらは生産提携や統合サプライチェーン、物流といった内容だ」と指摘。「このような関係のおかげでテキサス州だけでなく米国全体としても雇用が増え、米国の競争力は改善した。この関係がなければ、こうした雇用は失われていた可能性がある」と論じた。

  トランプ氏当選の原動力の一つであるポピュリスト的経済ナショナリズムには、多くが反論しているが、カプラン総裁の場合、トランプ次期政権にメッセージを伝える上で有利な立場にあるかもしれない。トランプ氏のチーフストラテジストであるスティーブン・バノン氏は15年10月、ブルームバーグとのインタビュー記事で、カプラン氏との何気ない会話がきっかけとなり、自身が1980年代にゴールドマンに就職できたと話していた。

  カプラン総裁は記者団に対し、トランプ次期政権と何らかの接触があるかどうかについてコメントを避けたが、政府当局者と調査結果を共有することは自分の職務の重要な部分と考えていると語った。

  同総裁は、米国が経済の健全性を確保するには人口の増加が必要だとし、「他の多くの国に比べて米国に有利になっている」素晴らしい資産の一つは、「われわれが歴史的に移民を受け入れてきたことだ」とコメント。「移民とその子供たちは過去20年間の米国の労働力の伸びの半分余りを占める」と述べた。

原題:Fed’s Kaplan Says Immigration, Mexican Trade Make U.S. Stronger(抜粋)

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