米原子力事業で数千億円規模の減損損失が見込まれる東芝の株価が19日、一時前日比26%安と43年ぶりの日中下落率を記録した。損失が7000億円規模に膨らむ可能性があると共同通信が報じた。

  株価は最大212円まで下げ、ブルームバーグのデータが残る1974年9月以来の日中下落率となった。午後2時16分現在は、同21%安の227円で取引されている。

  共同通信は19日、損失額が最大で7000億円規模に膨らむ可能性があると報道した。同日付の日本経済新聞は、損失額を最大で5000億円超、としていた。同紙によれば、自己資本が毀損(きそん)する見通しのため、東芝は日本政策投資銀行に資本支援を要請している。またNHKは同日、東芝が構造改革の先送りや事業売却で3000億円規模の資金を捻出すると報道した。

  東芝は、損失額については従来通り「数千億円規模にのぼる可能性がある」とした上で、精査中だと発表した。また資金対策についても「現時点で確定したものはない」と記載した。

  東芝は2015年末に米子会社を通じて買収を完了した原子力発電関連の建設・サービス会社の取得価格と純資産の差にあたる「のれん」が数千億円規模に上り、10ー12月期決算で全額を減損処理する可能性がある。同社は15年春に発覚した不正会計問題を受けて家電事業や医療機器子会社を売却し財務改善に取り組んできたが、半導体と並ぶ主力分野の原子力事業が再建への足かせとなった。同社が注力事業と位置付けるメモリー事業についても分社化の検討を進めており、外部資本の導入や新規株式公開(IPO)も選択肢となる。

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