欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル反発、FRB議長発言など材料-カナダ・ドル下落

  18日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反発。主要10通貨に対するドルの動きを示す指数は、カナダ・ドルの下落や午後に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演も手掛かりに上げ幅を拡大した。

  カナダ・ドルは米ドルに対して1週間ぶり安値に下落。カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁が、必要に応じて利下げはあり得るとあらためて表明したことが手掛かり。

  ドルはポロズ総裁の発言が伝わる前から既に堅調に推移していた。19日の欧州中央銀行(ECB)政策決定会合や20日のトランプ次期大統領の就任式を控えて慎重ながらもドル買いが広がった。その後ベージュブックでタイトな労働市場や物価圧力の高まりが指摘されると、ドルは上げを拡大した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比1.1%上昇。カナダ・ドルは米ドルに対し1.7%安の1ドル=1.3269カナダ・ドル。ポロズ総裁の発言後、下げ足を速めた。

  ドルは対円で1.8%上げて1ドル=114円65銭。対ユーロでは0.8%高の1ユーロ=1.0630ドル。

  ECBの政策決定会合では政策の据え置きが見込まれている。ECBとして資産購入のテーパリングを議論するのは時期尚早な可能性が高いものの、市場はそのテーマを意識しており、ドラギ総裁はテーパリングは差し迫ったものではないと市場に確実に伝える必要があるかもしれないと、複数のトレーダーが述べた。

  この日は米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長がサンフランシスコで講演。議長の発言内容が伝わると、ドルは上げを拡大した。イエレン議長は米経済について、金融当局の目標である完全雇用と安定した物価に近いと指摘。その上で、次の利上げのタイミングについては「米経済が今後数カ月間に実際にどのように推移するかに左右される」と述べた。
原題:Dollar Hits Fresh High as Canada Dollar Drop Invigorates Rebound(抜粋)
原題:USD Adds to Gain, USD/JPY Tops 114.00, After Yellen Remarks(抜粋)
原題:Yellen Says Economy Near Goals, Warranting Gradual Rate Hikes(抜粋)

◎米国株:S&P500種は小幅高、FRB議長発言で金融株に買い

  18日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小幅高。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が米経済について、金融当局の二大責務である完全雇用と物価安定に近いと述べたことが手掛かりとなった。ゴールドマン・サックス・グループとシティグループがそれぞれの決算を受けて下落したものの、金融株全体は上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%上昇して2271.89で終了。一方、ダウ工業株30種平均は22.05ドル(0.1%)安い19804.72ドルで終えた。ゴールドマンなどが指数全体を圧迫した。
  S&P500種のセクター別では11業種のうち6業種が上昇した。

  金融株は0.8%上昇。バンク・オブ・アメリカが2.6%上げた一方、シティは1.7%安となり、ゴールドマンは0.6%下げた。

  出来高は取引開始直後こそ膨らんだものの、その後は商いが細り、62億株と、年初来の平均である73億株を下回った。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は5.1%上昇と、2日連続で上げた。

  経済指標はほぼ予想通りの内容となった。12月の米消費者物価指数(CPI)は前年比で2.1%上昇したが、実質平均時給は前年比で0.8%上昇にとどまった。

  12月の米鉱工業生産統計では、製造業生産を示す指数が市場予想を下回る伸びにとどまった。繊維や化学製品の生産が減速した。

  S&P500種採用銘柄の昨年第4四半期決算は4.3%の増益が予想されている。通期の増益率予想は12%。
原題:U.S. Stocks Climb After Yellen Speech as Financial Shares Gain(抜粋)

◎米国債:下落、CPI統計やイエレンFRB議長の発言で

  18日の米国債相場は下落。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言を受けて取引終盤にこの日の安値に下げた。同議長は「私と同僚の大半が」先月、2019年末にかけて「年数回」の利上げを予想していたと述べた。

  イエレン議長の講演テキストが公表されたのは米東部時間午後3時。5年債利回りの上昇分11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)のうち約3分の1が講演テキスト公表後に上げたものだ。

  それ以前の米国債の下げは12月の消費者物価指数(CPI)が手掛かりとなったほか、軟調な欧州債も弱材料だった。ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは10bp上げて2.43%。

  連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが12月14日に公表した予測では中央値で年内3度の利上げが見込まれている。

  12月のCPI統計は食品とエネルギーを除くコア指数が0.2%上昇とエコノミスト予想一致したが、四捨五入前の数値は0.23%の上昇だった。前月は同0.15%の上昇。

  イタリア債は新発15年債の発行に絡んだヘッジが相場を圧迫し軟調となったほか、19日に入札を控えるスペイン債、フランス債も下落した。

  米5年債と30年債の利回り差は1月5日以降初めて111.5bpを上回った。

  イエレン議長は今後のバランスシートの変化については言及を避けた。これより先、ダラス連銀のカプラン総裁はバランスシートを精査し、縮小方法について検討するべきだと述べた。
原題:Treasuries Fall After CPI, Yellen Comments; 30-Year Tests 3%(抜粋)

◎NY金:小幅反落、8週間ぶり高値圏にとどまる-顕著な調整予想も

  18日のニューヨーク金先物相場は小幅反落。8週間ぶり高値近辺を維持し、ドルの持ち直しにもかかわらず、底堅さが示された。

  • ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は0.1%安の1オンス=1212.10ドルで終了
  • 「金の著しい調整が見込まれる。トランプ氏の就任と中国の春節(旧正月)後の間に起こる可能性が高い」-ICBCスタンダード・バンクの貴金属ストラテジスト、トム・ケンダル氏
  • 銀先物も上昇、プラチナとパラジウムは下落

原題:Gold Shows Resilience Amid Trumponomics Uncertainty, Brexit(抜粋)

◎NY原油:反落、IEA事務局長が米生産の大幅拡大を予想

  18日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長の発言を受けて売りが膨らみ、1週間ぶりの安値となった。同局長は減産を受けて原油価格が上昇すれば米シェール生産が「大幅に」拡大するとの見通しを示した。

  ジョン・ハンコック(ボストン)で石油・天然ガス関連の債券ポートフォリオを運用するマネジングディレクター、アダム・ワイズ氏は「現在の相場水準ではリグ稼働数が増え、米国の生産拡大につながるだろう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比1.40ドル(2.7%)安い1バレル=51.08ドルと、終値としては10日以来の安値となった。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.55ドル(2.8%)下落の53.92ドルで終えた。
原題:Oil Falls as IEA Chief Sees ‘Significant’ Boost to U.S. Output(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、鉱業株が堅調-ピアソンは29%安と急落

  18日の欧州株式相場では、指標のストックス欧州600指数がほぼ変わらずで引けた。鉱業株が上昇した一方、英ピアソンをはじめとするメディア関連銘柄は下げた。

  ストックス欧州600指数は前日比0.2%高の363.07で終了。業種別では鉱業株が1.4%高と最も堅調で、年初からの上昇幅を伸ばした。鉱業株の上昇は過去8営業日で7度目。鉄鋼メーカーのアルセロール・ミタルはコメルツ銀行の買い推奨を受け、6週ぶりの高値に達した。

  一方、ピアソンは29%安と急落し、上場以来最大の下げを記録。メディア株は業種別騰落率で最低だった。

  英FTSE100指数は0.4%高で3営業日ぶりに上昇した。
原題:European Stocks Little Changed as Miners Climb, Pearson Tumbles(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、ドイツ債やイタリア債が軟調

  18日の欧州債市場は総じて下落。ドイツ債やイタリア債が軟調だった。

  イタリア債は新発15年債の発行に絡んだヘッジが相場を圧迫した。同国10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。30年債利回りは5bp上昇した。 

  19日に入札を控えるスペイン債、フランス債も下落した。

原題:USTs Lower, Steeper as Bund Futures Slide; IBRD Launches 5Y Deal(抜粋)
Italian Bonds Slump to Session Lows Amid Pricing of New 15-Year (抜粋)
Treasuries Decline, Pushing Yields Up From Lowest Level of 2017(抜粋)

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