18日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。トランプ次期米大統領の発言を受けたドル安・円高が一服し、企業業績への懸念が和らぐ中、午後の取引で持ち直した。鉄鋼や海運株など景気敏感セクターが見直され、原油市況の上昇を材料に石油、鉱業など資源株も高い。

  TOPIXの終値は前日比4.76ポイント(0.3%)高の1513.86、日経平均株価は80円84銭(0.4%)高の1万8894円37銭。

  ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄ファンドマネージャーは、「景況感は改善を続けており、業績回復期待は根強い。20日の米大統領就任式が終われば、悪材料出尽くしでドル・円、日本株ともに上昇基調に回帰するとの見方から、少し買いを入れたのではないか」とみていた。

東証
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  トランプ氏は米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、ドルは既に「強過ぎる」と述べた。これをきっかけに米長期金利が低下し、為替市場ではドル売りが加速、きょうのドル・円は早朝に一時1ドル=112円57銭と昨年11月30日以来のドル安・円高水準に振れた。前日の日本株終値時点は113円39銭。

  ただし、午前半ば以降は円高の勢いが鈍り、午後は113円台前半で推移した。東洋証券の檜和田浩昭シニアストラテジストは、1ドル=112ー113円という今の為替水準でも国内企業は利益が出ており、「今まで参加できていなかった投資家が買いに入るには良いタイミング」と言う。

  この日の日本株は、円高警戒から午前の取引でTOPIXは一時昨年12月7日以来、およそ1カ月ぶりに心理的節目の1500ポイントを割り込み、日経平均は一時163円安の1万8650円まで売られたが、午前半ば以降は徐々に反転。今週に入ってからの続落で、目先の調整一巡感が出てきたこともプラス要因となった。野村証券の谷晶子チーフテクニカルアナリストは、日経平均が17日の取引で昨年12月9日以来の1万9000円を割れたことを受け、ストキャスティクスや相対力指数(RSI)など複数のテクニカル指標から「調整は相当進んだ」と分析。目先の下値めどはトランプラリーの30%押しに当たる1万8564円とした。

  反発のリード役となったのは鉄鋼株など景気敏感セクター。ドイツ証券は、中国の需要回復や供給サイドの改革で恩恵を受けると予想し、新日鉄住金などアジアの鉄鋼メーカー4社の投資判断を上げた。東証1部33業種は鉄鋼のほか、海運、石油・石炭製品、鉱業、証券・商品先物取引、不動産、非鉄金属など25業種が上昇。ゴム製品や医薬品、サービス、食料品など8業種は下落。

  東証1部の売買高は18億1826万株、売買代金は2兆2282億円と代金は前日から6%増加。上昇銘柄数は929、下落は928。売買代金上位では、半導体メモリー事業の分社化を検討する東芝が買われ、メリルリンチ日本証券が目標株価を上げた信越化学工業、クレディ・スイス証券が目標株価を上げた三井不動産と住友不動産も高い。半面、楽天や武田薬品工業は安く、前日にデジタル広告サービスでの不適切業務の調査結果を公表した電通も売られた。

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