ドイツ銀行は、2008年より前の住宅ローン担保証券の販売をめぐる問題の決着で米司法省と最終的な合意に達した。同行が抱える最大の訴訟リスクの一つが解消された。

  司法省の17日の発表によると、ドイツ銀行は投資家を欺いたことを認め、72億ドル(約8100億円)を支払うことに同意した。支払額は昨年12月23日に同行が発表した同省との原則合意に沿ったものとなった。内訳は民事制裁金が31億ドル、住宅所有者の救済に提供する額が41億ドル。米司法省は当初140億ドルの支払いを求めていた。

  リンチ司法長官は発表資料で、「今回の決着は、投資家と米国民に深刻で長期的な被害をもたらした不正行為と無責任な融資慣行の責任をドイツ銀行に取らせるものだ」と説明。「ドイツ銀行は投資家を欺いただけではなく、国際金融危機の直接的な原因をもたらした」と述べた。

  同行は昨年9月、住宅ローン担保証券をめぐる調査を決着させる条件として、140億ドルの支払いに応じるよう米司法省から求められたと明らかにし、資本不足に陥るとの懸念から株価が過去最安値を付けていた。今回の最終合意でこの件に関する交渉プロセスは終了する。

  ジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)は、「この件に関する2005年から07年までのわれわれの行いは、当行の基準を満たさず、許されないものだ。それについて率直に謝罪する。われわれはその後、それらの根底を成した活動の多くから手を引き、当行の基準を徹底的に改善した。17年の初めにこの件を決着させたことを喜ばしく思う」とコメントした。

  ドイツ銀行は12月23日に司法省との原則合意を発表した際、これに関連して10-12月(第4四半期)に税引き前で12億ドルの費用を計上する見込みであることを明らかにしていた。同行は米国で他の問題に関する調査や民事訴訟になお直面している。

  住宅ローン担保証券の販売めぐって大手銀行が過去数年に合意した支払額は、バンク・オブ・アメリカが167億ドル、JPモルガン・チェースが130億ドル、シティグループが70億ドル、ゴールドマン・サックスが51億ドル、モルガン・スタンレーが32億ドルで、ドイツ銀の金額はほぼ中間に位置する。

原題:Deutsche Bank Completes $7.2 Billion U.S. Mortgage Pact (1)(抜粋)

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