周碩基氏は仮想通貨ビットコインの信奉者ではない。従来の通貨がこの暗号通貨に取って代わられることは決してなく、ビットコイン支持者の大半は盲目的に熱狂しているとみている。

  しかし高速取引を手掛ける北京在住の周氏(35)にとって、ビットコインは抗し難い魅力を備えた存在でもある。彼が利用している複数のコンピューターは週7日、1日24時間、ビットコインを取引している。瞬時のうちに発注できるシステムを駆使し、ビットコインの受け渡しが行われる無数の場所で生まれるわずかな価格差から利益を得ている。

  「ビットコイン市場は不完全なため、ここでの取引は黄金期だ」と語る周氏は、米IBMの技術コンサルタント出身。現在はフィンテック・ブロックチェーン・グループで、ビットコインのヘッジファンドやベンチャー・キャピタル・ファンドを運用する。

  ビットコイン取引の最大80%は最先端技術で武装したプロフェッショナルがけん引。彼らはウォール街の最大手クラスが磨いてきた戦略をまねている。彼らにとってビットコインは、コンピューターで利益を獲得する条件が整った最新の資産クラスだ。数多くの取引から得られる裁定機会、コストゼロの取引、24時間終日行われる取引などが、そうした条件を満たしている。

  一方でサイバー攻撃に遭う可能性や中国当局の取り締まりなどはリスク要因だ。中国人民銀行(中央銀行)は今月、市場操作やマネーロンダリング(資金洗浄)などの問題がないかを確かめるため、大手ビットコイン取引所の数カ所に立ち入り検査を行った。

原題:Automated Traders Take Over Bitcoin as Easy Money Beckons (1)(抜粋)

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