アサヒグループホールディングス(GH)は、株式の2割弱を保有する中国の青島ビールの持ち分について、売却の可能性を含め年内に結論を出す予定だ。中国経済成長の減速などが背景にある。海外市場での合併・買収(M&A)は引き続き注視する。

  アサヒGHの小路明善社長がインタビューで明らかにした。株式の保有割合が低く、「コントロールできない事業はあまり持つ意味がない」として、少数株主として出資している一部企業の持ち分のあり方を検討していると述べた。20%超を保有している中国の飲料メーカー、康師傅飲品控股の株式についても「検討して早期に結論を出す」という。現時点で持ち分を維持するか、売却するかは決めていないという。

  国内でビールの総販売量が年々減る中、アサヒGHは収益源の海外への分散を進めている。昨年10月にイタリアの「ペローニ」など4つのビールブランドを3000億円超で買収したのに続き、12月には東欧5カ国のビール事業を約8900億円で買収すると発表した。国内主力ブランド「スーパードライ」の海外での販売拡大も目指しており、小路社長は、買収で得たイタリアの施設で「スーパードライ」を生産し、2019年には現地で販売を開始する予定だと述べた。

  小路社長によると、東欧ビール事業取得後は海外売上比率が24%に増える見通しで、将来は3割超に引き上げる方針だ。買収で悪化した財務基盤の改善に努める中でも海外M&Aに注視し、20年頃には単独で再び大型案件を行える状況になるとの見通しを示した。それまでは、コンソーシアムを組むなどの形でM&Aがあり得るという。東欧ビール事業取得より前に、アサヒGHはベトナムのビール最大手サイゴンビール・アルコール飲料総公社(SABECO)の株式取得に関心を示していることが明らかになっている。

  国内のビール類出荷は、12年連続で減少している。大手5社が16日に発表した発泡酒と第三のビールを含むビール類の16年の出荷量は、前年比2.4%減少の4億1476万ケース(1ケースは大瓶20本分)となった。市場シェア首位はアサヒビールで39%、2位はキリンビールで32.4%だった。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE