債券相場をまだ見限ってはならない。

  それがJPモルガン・アセット・マネジメントからのメッセージだ。同社が運用するファンドは保有証券の年限を短めにすることで、過去1年間に市場を大幅に上回る運用成績を挙げた。

  グローバル・ボンド・オポチュニティーズ・ファンド(運用資産24億ドル=約2740億円)は米国債のデュレーションを平均で3年と、昨年7月時点の5年以上から短縮したほか、ブラジルとロシアの国内債券市場にも投資した。両国の高利回り債はトルコやメキシコが最近被った為替相場の下落を免れた。

イアン・スティーリー氏
イアン・スティーリー氏
Source: JPMorgan Asset Management

  同社で運用を担当するマネジングディレクターのイアン・スティーリー氏(ロンドン在勤)は、「債券相場にはまだ寿命が残っている。問題はどの債券に投資するかだ」と語る。先週のシンガポールでのインタビューで、「今年は、米国であれ欧州であれ、中核的国債の利回りは高くなると予想している」と付け加えた。

  昨年11月の米大統領選でドナルド・トランプ氏が当選後、同氏が公約した財政刺激策がインフレと成長を押し上げるとの見方に基づく取引が世界の債券市場を席巻。その勢いはここ数週間は和らいだものの、債券投資は今年、一段と苦しくなると警告する向きもある。

  スティーリー氏のファンドにとっての課題は、ブルームバーグ調べで過去1年にプラス8.2%となったリターンをどう伸ばすかだ。この実績は、ベンチマークであるブルームバーグ・バークレイズ・マルチバース指数のプラス3.9%の約2倍の好成績だった。

  同ファンドは昨年12月半ばにドル相場が幾分安定してくると、新興市場債投資を復活。現地通貨建てとドル建てを混在させた新興市場債投資のポートフォリオ上の割合を12%から15%に引き上げたが、米大統領選前の17%は依然として下回っている。米景気拡大から恩恵を受けるとして、米国の高利回り債の持ち分も増やした。

原題:Bonds Not Dead Yet for JPMorgan Fund Thriving in Short End (1)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE