英政府はメイ首相の欧州連合(EU)離脱に関する17日の演説が一段の市場混乱を引き起こすと予想される中で、投資家を安心させるための計画を策定している。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。

  同関係者によると、英政府は首相が演説でEU離脱に関する考えを表明する際にポンド相場が一段と打撃を受けると予想し、財務省が演説への反応を鎮めるため、ロンドンの主要銀行との対話を準備している。同計画が公表されていないため、匿名で語った。

  同関係者によれば、英財務省当局者は政策説明のためしばしば銀行に接触するが、首相府が市場の否定的な反応を予想するのは異例だという。

ロンドンの通勤風景
ロンドンの通勤風景
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  英紙4紙が15日、メイ首相が演説でEUからの強硬離脱計画を説明すると報じたことを受け、ポンドは対ドルで下落。アジア時間16日早朝の取引で一時1.6%下落し、昨年10月のいわゆるフラッシュクラッシュ(瞬間的な急落)以来の1ポンド=1.20ドル割れとなった。

  サンデー・タイムズ、サンデー・テレグラフ、サンデー・エクスプレス、サンの4紙は、EU加盟国の間で移民流入規制の権限を英国に認める方針が定まらない場合は英国はEUの関税同盟と単一市場から撤退する用意があるとメイ首相は表明すると伝えた。首相府はこれらの報道を肯定も否定もせず、「臆測」に基づいているとだけ指摘した。

  4紙の報道前から、英国が公式協議に先立ち、強硬離脱という事態になれば欧州が最も打撃を受けると主張し、EUへの姿勢を硬化させる兆候が見られ始めていた。

  デービスEU離脱担当相はEUが交渉を通じて英国と新たに強固な合意を取り結ぶことができなければ、EUは「破綻」し得ると示唆。一方、ハモンド財務相は英経済モデルを抜本的に変更する考えを表明。欧州が英国との貿易で関税を課すなら、英国は競争力維持に「必要なことは何でもする」とし、法人減税や雇用ルール改革の可能性をほのめかした。

原題:U.K. Said to Seek to Calm Investors After May’s Brexit Speech(抜粋)

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