トランプ次期米大統領は独紙ビルトとのインタビューで、北大西洋条約機構(NATO)は時代遅れだと指摘するとともに、英国の欧州連合(EU)離脱に他のEU加盟国も追随するだろうと予想した。また、独BMWが計画するメキシコ工場からの輸入車に高率の関税を適用すると警告した。

  ビルトが英語で行われたインタビューのドイツ語訳を掲載した。それによると、トランプ氏は英国のEU離脱が成功例になると予想。EUは米国を国際貿易で打ち負かすことを目的としたドイツ支配のための道具だと主張した。こうした理由から、EUが存続しようが崩壊しようがほとんど関心がないと述べた。

20日の大統領就任式の準備が進む首都ワシントン
20日の大統領就任式の準備が進む首都ワシントン
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  インタビュー発言は、トランプ氏が大統領選の公約を維持することはほぼ確実であり、長年の米外交政策の一部を転換させる可能性を示唆する。自由貿易や難民問題、安全保障、世界でのEUの役割などをめぐり、ドイツのメルケル首相と根本的に意見が食い違うことを示している。トランプ氏はウクライナをめぐって実施されている対ロ制裁について、ロシアとの核軍縮交渉の材料として使う可能性を示唆した。

  トランプ氏はNATOについて、「時代遅れだ。まず第1に、構想から何年もたっていることだ。第2には、加盟国が相応の負担をしていない」と語り、NATOが「テロに対応してこなかった」と指摘した。

  同氏はメルケル首相の難民政策を「悲惨な誤り」とする一方、英国によるEU離脱の選択を称賛。人々と国家は独自のアイデンティティーを望み、部外者にそれを「破壊」されることを望んでいないと指摘。EUは「基本的にドイツの目指す目標のための手段であるため」、英国が離脱するのは賢いことだと述べ、他の国も追随するだろうと予想した。

  トランプ氏は、米国外で製造されるBMWの車には35%の輸入関税を課すと述べ、同社がメキシコの新工場建設計画を撤回し、米国に工場を建設すべきだと述べた。

  同氏はさらに、ブッシュ政権によるイラク進攻は恐らく米史上最悪の決断だったと指摘。一部の欧州諸国の国民を含め、米国に入国する人に対し厳しい保安検査を行う方針を示した。また、自らの考えを支持者に直接伝えるため、就任後もツイッターを含むソーシャルメディアを利用する計画だと述べた。

原題:Trump Calls NATO Obsolete and Dismisses EU in German Interview(抜粋)

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