任天堂は13日、新型家庭用ゲーム機「スイッチ」の価格をソニーのゲーム機と同水準の2万9980円と発表した。3月3日に日本のほか米国やカナダ、欧州主要国などで発売する。発表を受け、株価は急落した。

  発表によると、スイッチはWiFi(ワイファイ)でインターネット接続してオンライン対戦ができ、バッテリー持続時間は最長6時間半程度になる。同時発売されるゲームは8タイトルで、うち2タイトルが「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」など任天堂製だ。また「スプラトゥーン2」は今夏に、マリオの最新作「スーパーマリオ オデッセイ」は冬に発売される。任天堂以外にも約50社が80タイトル以上を開発中という。

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  発表後、同社の株価は一時前日比6.3%安まで下落し、同5.8%安の2万3750円で取引を終えた。昨年12月22日以来、3週間ぶりの安値。 

任天堂「スイッチ」
任天堂「スイッチ」
feature: an online gaming network. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  任天堂にとっては2012年に発売した「Wii(ウィー)U」以来の新型ゲーム機となり、今期(17年3月期)は200万台の出荷を見込む。スイッチはタブレット端末のように持ち運んで外で遊んだり、家庭のテレビにつないで大画面で遊んだりできる。任天堂が10月に公開した映像では、自宅や飛行機の中などで人気ゲームを楽しむ様子が紹介された。

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  発表会で君島達己社長は「任天堂とソフト会社によって多彩なソフトが提供できるように準備を進めている」と表明。スイッチの本体やコントローラーの特性に応じたゲームを提供すると述べた。

2週間が勝負

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  エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、価格とゲームタイトルは想定通りだったとし、株価の動きについては「期待で買って事実で売られた」と説明した。その上で「最初の2週間が勝負になる。今期中に予定する200万台は売り切らないといけない」と話した。

  発表されたスイッチの税別価格は、競合機種となるソニーの「プレイステーション(PS)4」の最も安い機種の価格と同額。大和証券の鈴木崇生アナリストは、スイッチの希望小売価格を3万円と想定していた。WiiUの基本セットの希望小売価格は2万5000円だった。

  WiiUの販売不振に加え、携帯型ゲーム機「3DS」は最盛期をすぎており、今期の任天堂の業績は8期連続の減収となる見通し。スイッチには収益立て直しへの期待がかかり、普及へ向けて同社は日本や米国、欧州などで体験会を開く。国内では14ー15日に東京ビッグサイトで開催する。

  任天堂は収益の多角化を急いでおり、12月には人気ゲーム「スーパーマリオラン」を米アップルの「iPhone(アイフォーン)」向けに配信した。また数年以内に日米3カ所のテーマパークで、マリオなどゲームキャラクターを使ったエリアを開設する。

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