債券相場は反落。前日の米国市場ではトランプ次期米大統領の経済政策に対する不透明感から債券高・株安の展開となったものの、その後米金利低下が一服し、日本株式相場が反発したことが売り材料となった。

  13日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比変わらずの150円33銭で取引を開始した。いったん4銭高の150円37銭を付けた後、水準を切り下げ、150円19銭まで下落。結局は6銭安の150円27銭で引けた。

  みずほ証券の山内聡史マーケットアナリストは、「寄り付きは先物などはしっかりだったが、次第に上値の重い展開になった」と説明。「中期ゾーンの調整は今週序盤に買われた反動ではないか。米長期金利の低下が一服していることや、来週の20年債入札も意識されている」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.045%で始まり、一時0.055%まで上昇した。新発2年物の372回債利回りは0.5bp高いマイナス0.22%。11日にはマイナス0.25%と、新発として昨年11月以来の水準まで買われた。

  新発20年物の159回債利回りは横ばいの0.595%で開始し、0.60%を付けた後、0.59%に下げた。新発30年物の53回債利回りは0.5bp低い0.73%を付けている。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、超長期債の底堅い推移について、「20年債入札を控えているが、来週は超長期ゾーンの日銀オペが2回期待されるほか、グローバルな金利上昇基調に一服感も出ている」と述べた。流動性供給入札は「結果はしっかりだったが、対象が最も短いゾーンで相場への影響は限定的」と説明した。

トランプ氏政策に不透明感

  12日の米国債相場は小幅高。米10年国債利回りは1bp低下の2.36%で引けた。一時2.31%程度と昨年11月下旬以来の水準まで下げたが、その後は下げ幅を縮小した。11日のトランプ氏の会見で経済政策に関する具体的な発言がなかったことが背景。しかし、13日のアジア時間では2.39%程度まで上昇した。この日の東京株式相場は反発し、日経平均株価は0.8%高の1万9287円28銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「トランプ氏の会見で市場が期待する減税やインフラ投資についての具体的な発言がなかったことから、経済政策に不透明感が強まっている。米利上げ観測が続くことで米債利回りの大幅低下は見込みづらいが、円安、株高基調が回復するには時間がかかろう」と指摘。「20日に米大統領就任式を控えて来週も積極的には動きづらく、投資家は慎重な姿勢を維持する」とみている。

流動性供給入札

財務省
財務省
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  財務省がこの日に実施した残存期間1年超5年以下を対象とした流動性供給入札の結果は、募入最大利回り較差がマイナス0.005%、募入平均利回り較差がマイナス0.013%となった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は4.88倍と、前回の同年限入札の4.95倍から低下した。

流動性供給入札結果についてはこちらをご覧下さい。

  来週17日には20年債入札が予定されている。159回債のリオープン発行となり、表面利率は0.6%に据え置かれる見込み。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、20年債入札について、「ショートカバーニーズが高く、無難に吸収される見込み。ただ、来週は5年債入札もあり、好調でも相場は上がらない展開」とみている。

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