11日の米国債相場は上昇。10年債入札(発行額200億ドル)が昨年6月以来の強い需要を集めたことが手掛かり。ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利を受けて国債売りを続けていたトレーダーには、新たに買いのきっかけが示された形となった。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、10年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.33%と、昨年11月以来の低水準を付けた。

  トランプ氏の大統領選勝利後は、財政面での刺激策や経済成長加速の観測から米国債は売られ、ドルは上昇したが、このところはそうした「トランプ・トレード」に見直しの動きが広がっている。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満低下の2.37%。

  米財務省がこの日実施した10年債入札では、最高落札利回りが2.342%となり、入札前の予想を下回った。投資家の需要を測る応札倍率は2.58倍と、前回の2.39倍から上昇した。外国の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札比率は70.5%と昨年8月以来の高水準、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札者の落札比率は8.7%で、昨年5月以降で最高。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は「このところのドル下落基調に伴う海外からの需要や、国内でのショートカバーによる需要が非常に大きい」と指摘。「トランプ・トレードの広がり具合を考えると、目先多少のエクスポージャーはあるだろう」と続けた。

  トランプ氏の大統領就任式まで1週間余りとなる中、トレーダーらはドル高や米国債利回り上昇をもたらしたトランプ・トレードの持続性に評価を下しつつある。トランプ氏は11日、大統領選後初となる記者会見で景気刺激策の詳細にほとんど触れず、市場では失望が広がった。

  TDセキュリティーズUSAのグローバル金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏(ニューヨーク在勤)は「大統領選後に市場が織り込んだ税制改革など、成長促進策の詳細が期待されていた」とし、「大きな流れとなっていたトランプ・トレードは一時休止となり、証拠待ちの水準から動けないでいる」と続けた。  

原題:Trump Trades Unwind in Bonds, FX on Blowout Treasuries Auction(抜粋)

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