トランプ次期米大統領は11日、大統領選挙での当選以来初となる公式の記者会見を行い、自身の最も大きな政治課題のうちの2つであるロシアおよび利益相反の問題で懸念の払しょくに努めた。同氏は大統領職と事業の利益相反を回避するプランを説明したほか、自身の不名誉な情報をロシアが集めていたという裏付けの取れていない主張を一蹴した。

  トランプ氏はニューヨークのトランプタワーで開いた会見で、一族の中核企業であるトランプ・オーガニゼーションの全役職から退くと表明。ただ同社の所有権を手放したり、白紙委任信託に移すつもりはないとも語った。

  トランプ氏は会見で、ロシア情報当局が同氏と民主党候補として同氏と大統領選を戦ったヒラリー・クリントン氏の情報を収集したとする確認されていない文書を公表したとして一部のメディアを批判する一方で、同文書を受け入れなかったメディアについては称賛した。
  
  会見は当初、トランプ氏が大統領職を務める際の利益相反を回避するため、さまざまな分野に広がる自身のビジネス帝国からどう身を引くかについて詳細を説明する場となる予定だった。

  だが実際に会見が始まると、トランプ氏とロシアの関係や、ロシアがトランプ氏とクリントン氏に不利となり得る情報を集めていたとする文書に関する質問が圧倒的に多かった。

  トランプ氏は民主党全国委員会のコンピューターへのハッカー攻撃と内部メールの公表にロシアが裏で関与していたとの米情報当局の結論を初めて認め、「それはロシアだったと思うが、それ以外の国からもサイバー攻撃を受けている」と語った。また、ロシアのプーチン大統領がクリントン氏よりも自分の方を好ましく思っていたとしても気にしてはいないと述べた上で、オバマ大統領がロシアに科した制裁を維持するつもりかとの質問には回答を控えた。

  トランプ氏はさらに、融資やビジネス上のつながりを含め「ロシアとは何の取引もない」と明言した。

  トランプ氏は米情報当局に対して慎重な姿勢を崩さず、自分の情報をロシアが集めたとする文書が出回った背後に情報当局が存在した可能性があると指摘。「偽りででっち上げだと分かった情報を情報当局が本当だと認めたことは恥ずべきことだ。これは不名誉なことであり、ナチス・ドイツがやりかねないことだ」と述べた。
  
原題:Trump Snubs Russia, Ethics Concerns in News Conference (1)(抜粋)

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